ピッチャーが変化球を覚える事は、投球の幅が広がり打者に的を絞らせなくするため、非常に有効な手段になります。
変化球は野球上級者でないと投げられない難しいイメージがあるかも知れません。
また変化球を投げると、肩や肘に負担がかかり故障の原因になってしまうのではないか。
まだ体が成長しきっていない小学生や中学生が投げると体への負担が大きく悪影響になってしまうのではないか。
変化球を投げるのにこのような不安を持っている人もいるのではと思います。
ここではそんな不安を感じずに初心者でも投げれる事ができ、軟式でも硬式でも通用する変化球を紹介します。
もちろん肩や肘にかかる負担も少ないので、試して頂きたいと思います。
それではピッチャーが覚えやすい変化球を3種類紹介したいと思います。
変化球について
まずは変化球について紹介します。
つまり変化球とはなんなのでしょうか。
どうして投げたボールが変化するのでしょうか。
また変化球を投げれるようになるとどんなメリットがあるのでしょうか。
そして変化球には目的や効果があります。
ここで紹介する内容は
- 変化球とは
- 変化球のメリット
- 変化の仕方とそれぞれの目的、効果
それでは詳しく解説していきます。
変化球とは
変化球は握りは投げ方により、自分でボールに回転を掛けたり回転を少なくしたりして変化を付ける事です。
カーブやシュートのように横に変化する変化球があれば、フォークボールのように縦に落ちる変化球もあります。
ボールの縫い目と空気抵抗の摩擦により、曲がる力が発生し投げた球が変化します。
多くの投手は自分が得意とする変化球を持っていてます。
変化球のメリット
どんなに速い球を投げてもストレートしかない投手だとやはり打たれてしまいます。
バッターはインコースかアウトコースかだけを考え、同じタイミングでバットを振る事が出来ます。
しかし、変化球があればタイミングをズラし打ち取ったり空振りさせる事がしやすくなります。
ボールになる変化球を投げ、ストレートに絞らせない事でも十分効果があります。
変化球を覚える事で打者との勝負が有利になるだけではなく、投球数を減らすことも可能です。
投球数を減らすことができれば肘や肩への負担も減りますし、日程の詰まったトーナメント戦などを行う時にも良いと思います。
変化の仕方とそれぞれの目的、効果
変化球を投げたいと思ったときに、やはり大切になってくるのが変化球を投げる目的です。
変化球には
- カウントを稼ぎにいく変化球
- 三振を取りに行く変化球
- 打ち取るために投げる変化球
とそれぞれ目的があり、目的により変化の仕方も変わってきます。
ストライクゾーンからボールゾーンに変化する球なら三振を狙いに行くことができますが、ツーストライクと追い込む前にその球を投げてもバッターは手を出さずただのボール球になりがちです。
ランナーがいる場合は三振を狙うよりも内野ゴロを打たせ、ダブルプレーを取った方が試合の展開が良くなる事もあるので、打ち取るための変化球を投げる。
また、ストレートに自信があるので決め球はストレートと言う人は、ストレートをより速く見せるための布石となる変化球を覚えると投球スタイルが変わり、打者との勝負を有利に運ぶ事ができます。
変化球を習得するのはそれぞれ目的があるので、どの目的で変化球を投げるのか予め決めておくと良いと思います。
オススメ変化球3種
それでは3つのオススメ変化球を紹介します。
どの変化球も握りを変えるだけでストレートと同じ投げ方で投げる事ができます。
肩や肘への負担もほとんどなく、初心者の方でも投げる事ができるのではと思います。
また軟式野球でも硬式野球でも使える変化球になります。
ここで紹介する変化球は
- ツーシーム
- チェンジアップ
- カットボール
それでは詳しく見ていきましょう。
ツーシーム
ストレート系の変化球で、若干の変化でバットの芯を外す事が出来ます。
特にストレート狙いで打ちに来た打者に有効な変化球です。
内野ゴロを打ち取りやすい変化球なので、ランナーがいる時にゲッツーを取りに行ったり、カウントを稼ぐときにも良い変化球です。
ツーシームの投げ方はストレートとほぼ一緒です。
握り方は人差し指と中指の位置がボールの縫い目が一番狭くなる部分にかけます。
ボールの握る場所を変えるだけで、腕の振りもストレートと同じです。
球速はほぼストレートと同じ感じで、わずかに沈む変化になります。
ツーシームはカウントを稼ぎに行く、打者を打ち取る(ゴロを打たせる)のに有効的な変化球です。
ツーシームの詳細はコチラです。
➡打者の手元で動くツーシームの投げ方 投球数が減り試合展開も有利に進められる
チェンジアップ
続いて紹介するのはチェンジアップです。
チェンジアップは難しいイーメジがあるかも知れませんが、実は一番最初に覚えられる簡単な変化球です。
ストレートよりもスピードが遅く、バッターの手元で沈んで行きます。
投げ方や握り方の違いで沈みながら横に変化する場合もあります。
チェンジアップは打者のタイミングを外すのに有効な変化球で、三振を取る事もできますし、ストレートをより速く見せるための布石としても使えます。
ボールの握りはとても簡単です。
まずストレートが人差し指と中指を使いボールを握るのに対し、チェンジアップは中指と薬指に変えるだけです。
人差し指と小指は添えるだけになります。
あとはストレートと同じように投げればチェンジアップになります。
ポイントとなるのは腕の振りです。
チェンジアップだからタイミングを外すために遅い球を投げようと腕の振りまで遅くなってはいけません。
腕を振るスピードはあくまでもストレートを投げる時と一緒です。
ボールを握る指が違うため、自然とボールに伝わる力が減りスピードを落とす事ができます。
またこの握りだと中指にかかる力の方が強いため、シュート回転しながら沈んでいくチェンジアップになりやすいです。
握りを変えるだけなので、肩への負担もかかりません。
https://www.youtube.com/watch?v=j4G9TBTeLWk
チェンジアップの詳細はコチラです。
➡チェンジアップは一番最初に覚えられる簡単な変化球 実践ですぐに使える様になる投げ方のコツ
カットボール
最後に紹介する変化球はカットボールになります。
ストレートと同じ軌道から、バッターの手元でわずかに変化する変化球です。
スライダーより曲がりませんが、ストレートと同じくらいの球速です。
そのため、バッターはストレートだと思って打ちにきますが、若干変化するためバットの芯が外れ打ち取る事が出来ます。
カットボールはストレートと同じ握り方から、人差し指と中指を少しずらせばカットボールを投げる事が出来ます。
人差し指の下に親指がくる感じです。
あとはストレートを投げるように投げればわずかに変化し、カットボールになります。
カットボールはカウントを稼ぎたいとき、内野ゴロを打たせてダブルプレーを取りたいという時に効果的な変化球です。
日本のプロ野球でもメジャーリーグでも投げる投手が増えている人気のある変化球です。
カットボールの詳細はコチラです。
➡カットボールの投げ方 特徴や握り方、簡単に投球できるポイントとコツを紹介
変化球をさらに磨く方法
3つのオススメ変化球を紹介させて頂きました。
ここではその変化球をさらに磨き上げる方法について紹介します。
テクニカルピッチを使用する
従来のスピードガンだとピッチャーが投球したボールの球速しか測る事しかできません。
しかし、テクニカルピッチを使用すると球速以外にも回転数や回転軸などを計測する事が出来ます。
変化球習得の為に使用すれば回転数や回転軸なども知る事ができるので、何が足りないのか明白に知る事が出来ます。
足りない部分を知る事ができれば、そこを補う練習をする事ができ、変化球に磨きをかける事が出来ます。
テクニカルピッチはピッチャーの投球データを解析できる硬式野球ボールとして注目を集めて、プロ野球のキャンプなどにも取り入れられています。
また、プロ野球の硬式ボールと同じ材質、重さで作られている硬式ボールなので、違和感なく投球する事が出来ます。
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テクニカルピッチの販売価格や購入方法は?球速、球種、回転数、回転軸が計れる硬式ボール
プロ野球でもよく使われるようになった「TECHNICAL PITCH(テクニカルピッチ)」。 ピッチャーの投球データを解析できる硬式野球ボールとして注目を集めています。 2017年の秋のキャンプ頃 ...
変化球の投げ方や握りが分かるオススメ書籍
変化球に関する書籍が販売されています。
オススメなものを紹介させて頂きますので、こちらも参考になると思います。
ピッチャーが覚えやすいオススメ変化球まとめ
今回紹介したオススメ変化球は「ツーシーム」「チェンジアップ」「カットボール」の3種でした。
どれも握りを変えるだけで、ストレートと同じフォーム、同じ腕の振りで投げる事が出来ます。
ツーシーム
ストレートと同じぐらいのスピードで沈んでいき、カウントを稼ぐ、打者を打ち取るのに有効な変化球です。
チェンジアップ
打者のタイミングを外す事が出来ます。
三振を取る決め球としても有効ですし、ストレートをより速く見せる球の見せ球としても有効です。
カットボール
ストレートとあまり変わらないスピードでわずかに曲がる変化球です。
バットの芯を外し打者を打ち取る事ができるので、内野ゴロを打たせたいときやカウントを稼ぎたいときに有効です。
ストレートにこの3種の変化球が加わっただけで、投球幅が広がり打者に的を絞らせにくくする事が出来ます。
肩や肘への負担もほとんどかからずに投げる事が出来るので、是非試して頂きたい変化球です。