野球の練習ネットは、「打つ・投げる・捕る」のどれを練習したいかで種類を決め、置く場所の広さとボール(硬式・軟式・柔らかいボール)に合うものを選ぶのがおすすめです。
庭で打つならバッティングネット、コントロールを磨くなら的付きのピッチングネット、一人でキャッチボールをするなら跳ね返りネット、マンションの室内なら柔らかいボール用の小さいネットが合います。
この記事では、4種類を比較表で比べ、置き場所の広さ別・目的別の選び方、おすすめ5つ、窓や隣の家に迷惑をかけない置き方と固定の仕方までまとめます。
すぐ比べたい方は比較表、マンションにお住まいの方は「置き場所の広さ別」の見出しからどうぞ。
野球の練習ネットは4種類|目的別の比較表
家で使う野球の練習ネットは、バッティングネット・室内用の小さいバッティングネット・的付きのピッチングネット・跳ね返りネットの4種類に分けると選びやすくなります。
まずは表で違いを見てください。
| 種類 | 練習できること | 向いている人 | 使うボール | 置く場所 | 大きさの目安 | 値段の目安 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| バッティングネット(庭用) | ティー打ち・トス打ち | 庭がある家の高学年〜大人 | 対応は軟式・硬式・ソフトボール(家では軟式か柔らかいボール) | 庭・駐車場 | 横幅約162×高さ約202×奥行約82cm(①) | 約21,000〜25,300円(①) |
| 室内用の小さいバッティングネット | 柔らかいボールのティー打ち | マンション住まい・低学年 | 柔らかいボール専用 | 室内 | 横幅約140×高さ約182×奥行約63cm(②) | 13,200円(②、専用ボール・トスマシンは別売り) |
| ピッチングネット(的付き) | ネットスロー・コースを狙う練習 | 投手・送球を安定させたい人 | 軟式・ソフトボール(③) | 庭・ガレージ | 横幅約110×高さ約126×奥行約82cm(③) | 約8,800円(③) |
| 跳ね返りネット | 捕球・捕ってから投げる練習 | キャッチボールの相手がいない子 | 商品の表示に合うボール | 庭・ガレージ | 横幅約120×高さ約123×奥行約84cm(④) | 19,800円(④) |
※丸数字は、後で紹介するおすすめ5選の番号です。値段は2026年11月7日時点の通販の目安で、お店や時期によって変わります。
「打つ」ならバッティングネット、「投げる」なら的付き、「捕る」なら跳ね返り
迷ったら、いちばん伸ばしたい練習から1つ選びます。
打つ練習なら、打球を受け止めるバッティングネットが要ります。
投げる練習なら、ストライクゾーンの的が付いたピッチングネットにすると、近い距離でもコースを狙えます。
捕る練習なら、投げた球が戻ってくる跳ね返りネットが合います。
「全部やりたい」場合も、まずは今いちばん困っている練習に合う1つを買うほうが、結局よく使います。
1つで兼ねられる?2WAY・3WAYネットの長所と短所
打つ・投げる・捕るを1台でこなす2WAY・3WAYネットもあります。
長所は、置き場所と出費が1台分ですむことです。
短所は、どれか1つの練習に特化したネットに比べると、大きさや作りが中途半端になりやすいことです。
たとえば、打球を受けるには高さと奥行きが足りない、跳ね返りが弱くて捕球の練習になりにくい、といった不満が出ることがあります。
買う前に、商品の説明で「どの練習に、どのボールで使えるか」を1つずつ確かめてください。
置き場所の広さ別|家に合う練習ネットの選び方
置き場所は、「マンションの室内」「一軒家の室内」「ガレージ」「庭・駐車場」「公園・河川敷」に分けて考えると、選ぶネットが決まります。
| 置き場所 | 向いているネット | 使うボール | 音 | 気をつけること |
|---|---|---|---|---|
| マンションの室内 | 室内用の小さいネット | 柔らかいボール | 下の階に響きやすい | 床にマットを敷く。照明・窓・家具の位置 |
| 一軒家の室内 | 室内用の小さいネット | 柔らかいボールだけ | 壁や床に当たる音 | 窓・照明・家具の位置。天井の高さ |
| ガレージ(車を出してから) | 的付きピッチングネット・跳ね返りネット | 軟式・柔らかいボール | 壁やシャッターに当たる音 | 車は外に出してから使う。窓・照明・シャッター |
| 庭・駐車場 | バッティングネット、ピッチングネット、跳ね返りネット | 軟式・柔らかいボール | 打球音・ネットに当たる音 | 窓・隣の家・道路に向けない。固定する |
| 公園・河川敷 | キャッチボール場などボールを使ってよい場所だけ(ネットを立てること自体が禁止の公園も多い) | その場所のルールによる | 周りへの音 | ボール遊びのルールを先に確かめる |
測っておく3か所(横幅・高さ・奥行き)と、へこむ分の余裕
買う前に、置く場所の横幅・高さ・奥行きの3か所を測っておきます。
横幅と高さだけ見て買うと、届いてから「奥行きが足りずに置けない」ということが起こりがちです。
①のバッティングネットも③のピッチングネットも、奥行きは約82cmあります。
これに加えて、ボールが当たったときにネットが後ろにふくらむ分の余裕も見ておきます。
へこんだネットの後ろに窓や壁、車があると、ボールの勢いが伝わって傷つけるおそれがあるので、後ろには何もない場所に置いてください。
使うボールでネットが決まる(網目と対応ボールの表示)
ネットは、商品の説明にある対応ボールの表示で選びます。
硬式対応・軟式対応・ソフトボール対応・柔らかいボール専用など、ネットごとに使えるボールが決まっています。
網目が大きいネットに小さいボールを使うと、網を抜けたり、網に引っかかって破れたりする原因になります。
家で使うなら、まずは「軟式」か「柔らかい練習用のボール」に対応しているかを確かめましょう。
組み立てと片付けが面倒だと使わなくなる(折りたたみ・収納袋・重さ)
練習ネットは、出し入れが楽なものほど長く使われます。
折りたたみできるか、収納袋が付いているか、重さはどれくらいかを確かめましょう。
たとえば①は工具なしで組み立てられますが、重さは約8.4kgあり、収納袋は別売りです。
③は約4.3kgで、収納バッグが付いています。
子どもが自分で出し入れするなら、軽くてたためるものを選ぶと、練習のたびに大人を待たずにすみます。
野球の練習ネットおすすめ5選

ここでは、目的と置き場所に合わせて選んだ練習ネットを5つ紹介します。
それぞれ「どんな人向け・大きさと重さ・使うボール・注意点」の順にまとめました。
| 商品 | 目的 | 大きさ | 重さ | 使うボール | 値段の目安 |
|---|---|---|---|---|---|
| ①フィールドフォース モバイルバッティングネット FBN-2016H3 | 庭で打つ | 横幅約162×高さ約202×奥行約82cm | 約8.4kg | 軟式・硬式・ソフトボール対応 | 約21,000〜25,300円 |
| ②フィールドフォース ミートポイントボール・トスマシン用ネット FTM-401NETBLK | 室内で打つ | 横幅約140×高さ約182×奥行約63cm | 約3.8kg | 専用のスポンジボール(直径40mm)とミニ穴あきボールだけ | 13,200円(専用ボール・トスマシンは別売り) |
| ③BBCH 9ゾーンネット | コントロール | 横幅約110×高さ約126×奥行約82cm | 約4.3kg | 軟式・ソフトボール向け | 約8,800円 |
| ④フィールドフォース フィールディングネット FPN-2010H | 一人で捕球 | 横幅約120×高さ約123×奥行約84cm | 約7.6kg | 軟式・硬式・ソフトボール対応 | 19,800円 |
| ⑤フィールドフォース 平面モバイル防球ネット FHMN-1910FM | 親子でトス打ち | 横幅約103×高さ約188×奥行約90cm | 約4kg | 軟式・穴あきボール向け(硬式球は使えない) | 13,200円 |
※値段は2026年11月7日時点の目安です。在庫と最新の値段は商品ページで確かめてください。
①庭で打つならバッティングネット
庭や駐車場で、置きティーやトスの球を打ちたい中高生・大人・高学年の子に向くのが、モバイルバッティングネットです。
大きさは横幅約162×高さ約202×奥行約82cm、重さは約8.4kgです。
軟式・硬式・ソフトボールに対応していて、工具なしで組み立てられます。
ただし、ネットが硬式に対応していても、家で硬式球を打つのはおすすめしません(理由は安全ルールの見出しで説明します)。
重さがあるぶん、出しっぱなしにせず使う日だけ組み立てるなら、置き場所と運ぶ道のりを先に考えておきましょう。
防水加工はないので、使い終わったら雨の当たらない所にしまいます。
ネットに近すぎると、打球がフレームに当たって跳ね返ってきます。
打球がネットの真ん中に当たる距離に、ティーを置きましょう。
ティーの位置を前・真ん中・体の近くに動かし、高さも変えて打つと、内角と外角の打ち分けの練習になります。
置くタイプのバッティングティーと組み合わせるなら、ティーの選び方は次の記事を参考にしてください。
➡ バッティングティーはボール不要が家向き|スウィングパートナーの使い方
②マンション・室内なら柔らかいボール用の小さいネット
マンションや一軒家の室内で、低学年の子が打つ練習をしたいなら、柔らかいボール専用の小さいバッティングネットが合います。
大きさは横幅約140×高さ約182×奥行約63cm、重さは約3.8kgです。
直径40mmのスポンジボール「ミートポイントボール」とミニ穴あきボール専用のネットで、軟式・硬式・ソフトボールは使えません。
専用のトスマシンと組み合わせて使い、打った球はネットの下に集まります(専用ボールとトスマシンは別売り)。
室内では、軟式球でも壁・窓・照明を傷つけるおそれがあります。
室内では、商品が指定する柔らかいボールだけを使い、バットを振る前に天井・照明・家具に当たらないかを、ボールなしでゆっくり振って確かめてください。
マンションでは、床にマットを敷くと、足音やボールが落ちる音が下の階に響きにくくなります。
高さが約182cmあるので、天井の低い部屋ではバットが当たらないかも確かめましょう。
③コントロールを磨くなら的付きピッチングネット
投手や、送球を安定させたい子には、ストライクゾーンを9つのマスに分けた9ゾーンネットがおすすめです。
1〜9の数字のゾーンを狙って投げるので、近い距離でも「どこに投げたか」が一目でわかります。
大きさは横幅約110×高さ約126×奥行約82cm、重さは約4.3kgで、軟式・ソフトボール向けです。
外れた球が後ろに抜けないよう、後ろに壁や防球ネットがある場所で使いましょう。
使い方は、5〜7mほど(低学年は5m)の近い距離から、7〜8割の力で投げるネットスローが基本です。
10〜20球を1セットとして、2セット(中学生は3セットまで)を目安にしましょう。
近い距離だと、腕だけで投げる手投げになりやすくなります。
1球ごとに足をそろえて構え直し、踏み出す足のつま先を的に向けて、投げ終わるまで的から目を離さないようにしましょう。
成長期は、変化球よりまっすぐのコントロールを練習するのがおすすめです。
試合の距離で投げたいときの測り方と、コントロールをよくするフォームは次の記事にまとめています。
➡ ピッチャーとキャッチャーの距離は18.44m|少年野球・リトルの早見表
➡ 野球の投手がコントロールをアップする3つのポイント ピッチャーが制球力を良くする練習方法と理想的なピッチングフォームとは?
④一人でキャッチボールなら跳ね返りネット
キャッチボールの相手がいない子には、投げた球がゴロやフライになって戻ってくる跳ね返りネットが向いています。
捕って、すぐ投げる動きをくり返せるので、捕球と送球をつなげる練習になります。
紹介するのは、フィールドフォースのフィールディングネット(FPN-2010H)です。
大きさは横幅約120×高さ約123×奥行約84cm、重さは約7.6kg、使えるボールは軟式・硬式・ソフトボールです。
防水加工はないので強風や雨の日は使わず、長く使わないときは跳ね返す力が落ちないようネットを外しておきます。
跳ね返った球が顔に来ることがあるので、近すぎる距離で強く投げないでください。
はじめはネットから少し離れて軽く投げ、グラブを胸の前に構えたまま、戻ってくる速さに慣れてから距離や力を変えましょう。
低学年や慣れないうちは、柔らかいボールから始めると安心です。
コンクリートの上では跳ね返りの弾み方が変わりやすいので、土や芝の上で使うのがおすすめです。
一人でできる投げる・捕る練習のやり方は、次の記事で詳しく紹介しています。
➡ 野球キャッチボールの相手がいない ピッチング練習が一人で出来るオススメトレーニング方法
⑤トスバッティングを親子でするなら
親子でトスバッティングをするなら、打球を受け止めるネットに加えて、トスを上げる人を守る小さな防球ネットがあると安心です。
紹介するのは、トスを上げる人の前に立てて打球から守る、フィールドフォースの平面モバイル防球ネット(FHMN-1910FM)です。
大きさは横幅約103×高さ約188×奥行約90cm、重さは約4kgで収納袋が付き、軟式・穴あきボール向けです(硬式球は使えません)。
トスを上げる人は、打者の胸が向いている側(右打者なら一塁側、左打者なら三塁側)の斜め前に、バットが絶対に届かない距離をとってしゃがみ、打球が飛ぶ線の上には入らないでください。
できれば、トスを上げる人の前に小さな防球ネット(L字ネットなど)を置き、その陰から上げます。
打つ人はネットの真ん中に打ち返し、トスを上げる人のほうへ流し打ちはしません。
トスは下手で軽く、打者の腰の前あたりに同じ高さで上げましょう。
迷ったら、庭がある家は①、マンションは②、投手は③、キャッチボールの相手がいない子は④から選ぶのがおすすめです。
自宅で練習ネットを使うときの安全ルール
家で練習ネットを使うときは、「ボール」「周りの人」「向き」「固定」「時間」「点検」「大人の見守り」の7つを守れば、けがや近所とのトラブルを防ぎやすくなります。
硬式球は家で打たない
硬式球は、ネットが硬式に対応していても、家では打たないでください。
硬式球は硬くて重いので、ネットの上や横を抜けたときに、窓や車、人に当たると大きな事故になるおそれがあります。
家では、軟式球か柔らかい練習用のボールを使い、硬式球の打撃練習は練習場で行いましょう。
硬式のチームに入っている中学生も、家では硬式と同じ大きさの柔らかい練習用ボールや穴あきボールを使えば、ミートの感覚を練習できます。
バットを振る前に、周りに人がいないか確かめる
バットを振る前には、周りに人、とくに小さいきょうだいがいないかを確かめます。
練習中は、打つ人の周りにほかの人を入れないでください。
手が滑ってバットが飛ばないよう、バッティング手袋を使うと安心です。
窓・隣の家・道路のほうに向けて打たない、投げない
ネットは、打つ・投げる向きの先に、窓・隣の家・道路がない場所に置きます。
ネットに当たらなかった球や、ネットの上を越えた球は、そのまま向いている方向へ飛んでいくからです。
置く前に、打つ人・投げる人の立つ位置からネットのほうを見て、外れたときにボールがどこへ行くかを確かめましょう。
塀や家の壁を背にしてネットを置き、外へ向けて打たないのが基本です。
ペグと重りで固定し、風の強い日はたたむ
庭に置くネットは、ペグや重りで地面にしっかり固定します。
ネットは風を受けると、思った以上に動いたり倒れたりします。
コンクリートの駐車場ではペグが使えないので、砂袋などの重りで固定します。
風の強い日は使わずにたたみ、使い終わったら出しっぱなしにしないことも大切です。
固定の仕方は、商品の取扱説明書に従ってください。
夜と早朝は使わない|音の目安
練習ネットは、夜と早朝には使わないようにします。
打球音やネットに当たる音は、静かな時間ほど遠くまで響くからです。
音の大きさは、ボールの種類と当たる強さで変わります。
軟式球を金属バットで打つ音や、ボールがネットのフレームに当たる音は、周りに響きやすいと考えておきましょう。
柔らかいボールを使う、マットを敷くなど、音を小さくする工夫もあわせて行うと安心です。
暗くなるとボールが見えにくく、跳ね返った球やトスの球が顔に当たりやすくなるので、明るいうちに終えてください。
公園で使うときはルールを確かめる
公園で練習ネットを使う前に、その公園のボール遊びのルールを確かめます。
たとえば東京都大田区は、ボール遊びをするときに周りの人や近所の住民の迷惑や危険にならないよう求めていて、野球のボールは軟式でも使用を控えるよう案内しています。
早朝や夜は音が響くのでボール遊びをしない、ということもあわせて呼びかけています。
ルールは公園や自治体ごとに違うので、公園の看板や、自治体のホームページで確かめてから使いましょう。
河川敷も同じで、管理している自治体や河川事務所のルールを先に確かめます。
キャッチボール場など、ボールを使ってよい場所が決まっている公園を選ぶのも一つの方法です。
使う前に網の穴・ほつれ・フレームのひびを確かめる
使う前には毎回、網の穴・ほつれと、フレームのひびや曲がりがないかを確かめます。
網に穴が開いていると、そこからボールが抜けてしまいます。
フレームにひびや曲がりがあると、ボールが当たったときや風を受けたときに折れたり倒れたりするおそれがあります。
保管の仕方や、部品の交換ができるかは、商品の取扱説明書で確かめてください。
子どもだけで使わせない年齢の目安と、投げすぎ・振りすぎ
小学生のうちは、ネットの組み立て・固定・片付けと、打つ・投げる練習は、大人がいるときだけにするのが安心です。
大人がいれば、ネットの向きや固定、周りに人がいないかをその場で確かめられます。
中学生になっても、ネットの組み立てと置き場所決め、最初の数回の練習は大人と一緒にし、使うときは家族に声をかけてからにしましょう。
もう1つ気をつけたいのが、投げすぎです。
ネットがあると、一人でいくらでも投げられてしまいます。
全日本軟式野球連盟の学童野球(小学生)のガイドライン(2019年)では、練習での全力投球を、野手も含めて1日70球以内・週300球以内とし、練習は週6日以内・1日3時間までとしています。
投手は、2026年から試合の投球数にも1週間の上限(210球以内、4年生以下は180球以内)が加わりました。
家でのネットスローや跳ね返りネットの球も、力を抜いたつもりの球も含めて数え、チームの練習や試合で投げた数に足してください。
試合や投球の多い練習があった日と次の日は家で投げず、週に1日以上は投げない日をつくるのがおすすめです。
中学生はチームの指導者と相談して数を決めましょう。
肩・肘・腰が痛いときは練習をやめ、痛みが続くときは医師に相談してください。
投げた後の肩のケアは、次の記事を参考にしてください。
➡ ピッチャーの肩のケア|投球後の手順表とアイシング・ストレッチ
野球評論家のひとこと
ネットは何球投げても、何球打っても文句を言わない、いちばん我慢強い練習相手です。
ただ、その我慢強さには落とし穴があり、崩れたフォームのまま100球投げても、ネットは何も教えてくれません。
キャッチボールの相手が返してくれる「今の、ちょっと浮いたね」の一言や、トスを上げる大人だけが気づく体の開きは、ネットでは置き換えられないものです。
家での練習でも、ときどき家族に見てもらうか、スマホで横から撮って確かめる時間をつくってください。
ネットは相手の代わりにはなっても、フォームを見てくれる人の代わりにはなりません。
目的別|練習ネットでできる自主練メニュー
練習ネットを買ったら、目的に合わせて回数と頻度を決めておくと、毎日続けやすくなります。
| 目的 | ネット | メニュー | 回数・距離の目安 | 関連記事 |
|---|---|---|---|---|
| ミート | ①② | 置きティーで、ひざから胸の高さの球を打つ | 1日60回・週3〜4日 | バッティングティーの記事 |
| コントロール | ③ | 9つのゾーンを順番に狙うネットスロー | 5〜7m(低学年は5m)・7〜8割の力・10〜20球×2セット(中学生は3セットまで)。チーム練習で投げた日はなし | 距離の記事、コントロールの記事 |
| 捕球と送球 | ④ | 跳ね返った球を捕って、すぐ投げる | 軽く投げて1回20〜30球・週2〜3回 | 相手がいない記事 |
| タイミング | ①⑤ | トスに合わせて打つ(親子で) | ティーと合わせて1日60回まで・週3〜4日 | バッティングティーの記事 |
※研究の数字ではなく、この記事での練習の目安です。体の大きさや疲れ具合に合わせて減らしてください。
家での投球は、チームで投げた数と合わせて1日の上限を超えないようにしましょう。
打つ練習は、低学年は30回ほどから始め、腰に痛みが出たらやめて、続くときは医師に相談してください。
どのメニューも、体を温めてから始め、フォームが崩れてきたらその日は終わりにします。
数をこなすことより、1球ずつ狙いを決めて打つ・投げることを大事にしましょう。
月に1回は、スマホで横と後ろから動画を撮り、チームの指導者に見てもらうと、フォームの崩れに気づけます。
試合の距離で投げたいときは測り方を確かめる
試合と同じ距離で投げたいときは、まず投手と捕手の距離を正しく測ることから始めます。
距離は年代や団体で違うので、自分のカテゴリーの距離を確かめてから印を付けましょう。
いきなり試合の距離で投げるより、近い距離のネットスローでフォームを固めてから距離を延ばすほうが、体への負担が少なくすみます。
年代別の距離の早見表は、③で紹介した距離の記事にまとめています。
練習ネットを買う前に保護者が確かめたいこと
保護者が買う前に確かめたいのは、「子どもの学年と体格に合う大きさか」と「家族と近所の理解を得られるか」の2つです。
学年と体格に合う大きさか
ネットの大きさは、子どもの学年と体格に合わせて選びます。
低学年の子は、大きく重いネットだと自分で出し入れできず、結局使わなくなりがちです。
まずは室内用の小さいネットや軽いピッチングネットから始め、高学年や中学生になって打球が強くなってきたら、大きなバッティングネットを考えるのも一つの方法です。
置く場所の大きさと、子どもが自分で運べる重さかを、あわせて確かめましょう。
家族と近所に一言伝えておく
練習ネットを使い始める前に、家族と、近所の方に一言伝えておくと安心です。
「この時間に、柔らかいボールで練習します」と伝えておくだけで、音や万一のボールのことで気まずくなるのを防げます。
野球の練習ネットについてよくある質問
マンションでも使える?
柔らかいボール専用の小さいネットなら、使える場合があります。
床にマットを敷き、夜と早朝は避け、管理規約で禁止されていないかも確かめてください。
硬式球を家で打ってもいい?
すすめません。
ネットが硬式対応でも、外れたときに窓や人に当たると危ないので、家では軟式球か柔らかいボールを使いましょう。
1つで打つ・投げるを兼ねられる?
2WAY・3WAYネットなら兼ねられます。
ただし、1つの練習に特化したネットより作りが中途半端になりやすいので、商品の説明でどの練習に使えるかを確かめてください。
何mあれば使える?
ネットの置き場所は、商品の横幅・高さ・奥行きに、ボールが当たってへこむ分の余裕を足して考えます。
ネットスローなら5〜7mほどの距離がとれると、この記事のメニューどおりに練習できます。
バットを振る場所は、ボールなしでゆっくり振ってみて、周りに当たらないかを確かめましょう。
外に出しっぱなしでいい?
使い終わったらたたんでしまうのがおすすめです。
出しっぱなしにすると、風で倒れたり、網やフレームが傷んだりする原因になります。
保管の仕方は、商品の取扱説明書に従ってください。
クリスマスやお年玉で選ぶなら?
子どもが「いちばん上手になりたい練習」に合う1つを選ぶのがおすすめです。
冬は投げる数を増やす時期ではないので、ネットはフォームの確認と打つ練習を中心に使い、体づくりと組み合わせましょう。
冬のうちに家で練習しておけば、春からのチームの練習に自信を持って参加できます。
まとめ
野球の練習ネットは、「打つ・投げる・捕る」の目的で種類を決め、置く場所の広さと使うボールに合うものを選べば失敗しません。
庭がある家は①のバッティングネット、マンションは②の室内用ネット、投手は③の的付きネット、キャッチボールの相手がいない子は④の跳ね返りネットが目安です。
家では硬式球を打たず、窓や隣の家に向けない置き方と固定を守って、安全に練習しましょう。
ネットと一緒に使える、家でできる冬の自主練グッズもまとめています。
➡ 冬の野球トレーニンググッズおすすめ5選|家でひとりでできる自主練
➡ 野球キャッチボールの相手がいない ピッチング練習が一人で出来るオススメトレーニング方法
参考にした資料(2026年11月7日確認): 大田区「公園でのボール遊びについて」/全日本軟式野球連盟「学童野球に関する投球数制限のガイドライン」/全日本軟式野球連盟「学童部における一週間に係る投球数制限の導入について(通知)」