野球には1番打者から9番打者まで打つ順番が決まっています。
打つ順番の決め方は適当に決めている訳ではなく、しっかりとした理由と戦術があります。
打順を決める順番にはどんな特徴があるのでしょうか。
また、どんな理由で打順をきめるのでしょうか。
今回は基本的な打順の決め方を初心者でも分かるように解説したいと思います。
打順の決め方 役割、特徴、戦術について
それでは各打順による役割や特徴について紹介します。
それぞれでの打順により、基本的な役割や特徴があり、それが戦術にも繋がっていきます。
1番バッター
1番バッターは最初に打席に立つバッターで、チームの中で1番多く打席が回ってきます。
最大の目的は『塁に出来る事』です。
ヒットでもフォアボールでも良いので、とにかく塁に出る事が重要な打順です。
出塁するためにヒットも打てて、フォアボールも選べるように選球眼も良くなくてはいけません。
初めて対戦する投手の場合などはどんな球種があるのか知るためにできるだけ球数を投げさせる役割もあります。
どんな球種があるか知る事ができれば、その球種にそなえ準備をする事ができます。
投手はその日の状態によってストレートが切れていたり変化球が切れていたりします。
そのため、何度も対戦した事のある投手でも今日はストレートが良い、今日はカーブの切れが悪いからカーブが狙い目だ、など球数を投げさせることで早い段階で投手の状態を知る事ができるので有利な状況を作る事ができます。
また、出塁したら盗塁が出来るように足の速い選手を1番打者にします。
出塁率が高ければ高いほど、チームが得点をあげる確率も高くなります。
得点力をあげるために、まずそのチャンスを作る重要な役割になるのが1番打者となります。
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2番バッター
2番バッターは1番バッターが出塁したらチャンスを広げる役割をします。
バンドでランナーを進めたり、ヒットエンドランでランナーを進めたりします。
そのため求められるのは長打力よりも器用なバッターが2番打者をします。
1番バッターが出塁した時にチャンスを広げられるかどうかで得点率が大きく変わってきます。
目立ったことをする訳ではありませんが、堅実にプレイができるプレイヤーが良いです。
1番バッターが出塁できなかったら代わりに出塁しチャンスを作る役割もあります。
足が速いとさらに良い2番バッターになります。
2番バッターのイメージは小柄だけど器用で足が速いといった感じです。
3番バッター
1番バッターと2番バッターで作ったチャンスをものにするのが3番バッターの役目です。
チームの中で一番ヒットを打てる人が3番を打つこと多いです。
ランナーが2塁にいる状況などワンヒットで得点できるチャンスですが、最低限でもランナーを3塁に進めて4番に繋げるバッティングはしてほしいです。
そういった意味でもミート力があり器用なバッターが3番を打つ事が多いです。
また、1番バッター、2番バッターがアウトになってしまったときに長打を打ちチャンスを作れるように長打力も求められます。
ヒットも打てるし、ホームランも打てるチームで一番打撃センスが良い人が3番バッターを打ちます。
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4番バッター
チームの中で一番長打力があり、ホームランを打てるバッターが4番になります。
4番バッターが打てなかったのならしょうがないと誰でも思えるようなバッターが望ましいですね。
打線の主軸となりやすいので、まずは最初に4番を決めてから打順を組むという監督もいる程です。
また、チャンスで回ってくる可能性が高いので、チャンスに強くなくてはいけませんので、チームで一番頼れるバッターでもあります。
ピッチャーならエース、バッターなら4番と言うくらい多くの打者が憧れるのが4番バッターです。
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5番バッター
3番バッターと4番バッターを足して2で割ったような特徴があるのが5番バッターです。
4番バッターがチャンスに打てなかった時は、4番バッターの代わりに打つ役割を持っています。
3番バッターはチャンスを作る、広げる側ですが、5番バッターはチャンスに打てる勝負強さが求められます。
3番バッターほどの器用さやミート力は求められないケースが多く、どちらかというと長打力を求められる場合が多いです。
6番バッター
上位打線と下位打線繋ぎ目となるのが6番バッターです。
上位打線がランナーを返せなかったら代わりに返す役割があり、ランナーがいなかったらチャンスを作る役割があります。
打撃も走塁も平均的な選手が6番バッターになる事が多いです。
3番バッターにさせたいけどちょっとそれだと物足りないという選手が6番バッターに組まれるケースが良くあります。
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7番バッター
下位打線中軸の打者で、第2の2番打者と言ったイメージです。
器用で小技ができる人が7番バッターになる事が多いです。
長打力よりもミート力が求められます。
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8番バッター
バッティングが苦手で守備重視の人が打つ、もしくは意外性があり当たると長打を打つような選手が8番バッターになります。
プロ野球の場合は、キャッチャーが8番打者になったり、ピッチャーが8番打者になったりする事もあります。
バッティングには余り期待していない人、もしくは意外性のある人、守備重視で試合をして欲しい人などが8番打者になります。
9番バッター
一番打席が回ってくる回数が少なく、重要視されないような感じがしますが、実はかなり重要なのです。
次が1番バッターなので、出塁する事ができるかアウトになってしまうかで試合の展開が変わってきます。
長打力はなくてもいいので、ヒットでもフォアボールでも出塁できる可能性がある人が9番バッターになります。
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上位打線・クリーンナップ・下位打線について
打順には1番から9番打者までの順番がありますが、大きく分けると3つの区分に分けられます。
分けられる3つの区分は「上位打線」「クリーンナップ」「下位打線」になります。
それではそれぞれの役割や特徴について詳しく解説していきます。
上位打線とは
1番バッターから3番バッターを上位打線と呼びます。
回ってくる打席が多いので、いかに得点チャンスを作るかが重要とされる打線です。
1番から3番が出塁するのが多くなればなるほど、得点できるチャンスが増え試合の勝率を上げられます。
クリーンアップとは
『塁にたまっているランナーを掃除する』という意味でクリーンアップと呼ばれています。
ランナーがいる状態でクリーンナップに打順が回ったら一番得点できるチャンスの時になります。
3番バッターから5番バッターの事を言い、名前の由来は英語の『clean up』から来ています。
チームでバッティングが良い3名がこのクリーンアップを任せられる事がほとんどです。
下位打線
7番バッターから9番バッターの事を下位打線と呼びます。
打席が回ってくることが少なくなるので、守備は上手だけどバッティングは苦手な人が多いです。
下位打線から始まる攻撃は得点のチャンスが少ないと言われています。
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打順の決め方まとめ
ここでは1番から9番打者までの役割や特徴について紹介させて頂きました。
今回紹介した打順の決め方はあくまでも基本的な感じになります。
チームの状態によって都合よくそれに見合った選手がいるとは限りません。
打順を大きく分けると「上位打線」「クリーンナップ」「下位打線」に分けられます。
上位打線は打席に立つ回数が多いので、チャンスを作る事が重視されます。
クリーンナップは上位打線が作ったチャンスをものにし、得点する能力が必要とされます。
下位打線は上位打線に繋げる役割を持っています。
自分のチームの状況を照らし合わせ、一番得点できる可能性が高い打順を組む事が勝利する可能性を高める事になります。
打順を決めるのは難しく10人が決めたら全て違う意見になると思います。
試合を重ねるごとに打順を変え、ベストを探すのも良いかも知れません。
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