走塁力アップ

【野球】ランナーのリードの距離 塁上での技術やピッチャーとの駆け引き盗塁成功率を上げる方法について

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KeithJJ / Pixabay

リードしている時には、ピッチャーとランナーの心理戦が行われています。

牽制を警戒しつつどこまでのリードをする事ができるか。

重心は右か左か、意識はゴーかバックか。

ピッチャーにプレッシャーをかけるため、牽制を貰う事も大事なことになってきます。

 

通算1065盗塁をした世界の盗塁王、福本豊氏は「牽制はされるのではなく、させるもの」と言っています。

リードにある塁上での技術や駆け引きはどういった内容なのでしょうか。

リードの重要性について

一般的に盗塁成功に必要な要素は、3S「スライディング」「スピード」「スタート」と言います。

しかし、その前の段階でもある「リード」が実はすごく重要になってきます。

 

根拠を持ったリードの準備

多くの人はベースから離れリードする時に、なんとなくベースから離れリードしていると思います。

 

2015年、2016年と三冠王に輝いたヤクルトスワローズの山田哲人選手は、リードの準備が非常に早いです。

ピッチャーがキャッチャーとサインの交換をする前にはリードを取り終わっています。

リードを早く行う事により、考える時間や観察の時間が増えて、視野が広がるのです。

 

こういったリードの準備が、2年連続盗塁王へと導いたのです。

 

リードの構え方について

右足に重心を置くのか左足に重心を置くのか、色々と構え方はありますが、基本的には真ん中が良いと思います。

両足の内側、両膝の内側に重心を置くことにより、スタートしようとした瞬間に牽制されても反動で戻る事が出来ます。

 

また、ピッチャーを見すぎてしまうと自然と重心が前にかかってしまいます。

前後の重心が前にかかってしまうとスタートが遅くなったり、最初の1歩が直線的に出なくなってしまいます。

左右の重心も大切ですが、前後の重心も大切になります。

 

牽制を多くもらったプロ野球選手

5位

西武ライオンズ:秋山翔吾選手

牽制数:165回

 

4位

日本ハム:中島卓也選手

牽制数:174回

 

3位

西武ライオンズ:金子侑司選手

牽制数:180回

 

2位

日本ハム:西川遥輝選手

牽制数:221回

 

1位

広島カープ:田中広輔選手

牽制数:236回

 

※2016年のデータになります。

 

リードの距離について

日本ハムの西川遥輝選手のリードの幅スパイク12.5足分です。

スパイクのサイズは27.0㎝なので、単純計算で3m37㎝5㎜になります。

あくまで基本的な距離で、ピッチャーによって変更していると言う事です。

 

広島カープの田中広輔選手のリード幅普通の歩幅で4歩です。

4歩リードを取ったところから半歩後ろに下がっています。

この半歩後ろに下がる事で、スタートを切った時に真っすぐり、次のベースに直線的にスタートが切れるとう事です。

 

リードをとる=自分を知る

自分はどれだけリードを取れるのかという事は、盗塁する上では大前提になります。

どんなに早い牽制をする投手からでも必ず戻れるというセーフティーリードの距離を知っておく必要があります。

 

読売ジャイアンツで代走のスペシャリストとして活躍した鈴木尚広氏は、セーフティーリードをしっかりと把握していました。

その距離はベースからスパイク13足分になります。

スパイクのサイズは26.25㎝という事なので、3m41㎝25㎜になります。

 

試合前に必ず距離を測り、セーフティーリードの距離を把握する事で安定感を上げていました。

気持ちの持ちようも全然変わってくると思います。

 

リードのメリットについて

投手に対して走る姿勢を見せる事は重要な戦術になります。

走るぞ!という意識を与える事で、まっすぐの配球が増えます。

それによってバッターは狙い球を絞りやすくなります。

 

広島カープの田中広輔選手の次を打つバッターは菊地選手でした。

菊地選手の打率ですが、1塁走者なしの時は.309でした。

しかし、田中選手が1塁にいた時の打率は.331と2分以上も打率がアップしていました。

 

リードによって打者を助ける事も可能なのです。

 

世界の盗塁王のリードの距離は?

世界の盗塁王と呼ばれている福本豊氏は、通算1065個の盗塁を記録し、シーズン最多盗塁は106個です。

そんな福本氏のリードの距離は約3メートルと、けっして大きくはありませんでした。

重心は左右均等に置き、スタートする意識も戻る意識も半々という事です。

リードの姿勢は低目で、スタート時も戻る時も低い姿勢を意識しています。

 

少ないリードでも盗塁を量産できたのは、ピッチャーの癖を見抜いていたからです。

肩の入り具合や、あごの位置など癖を研究していました。

 

癖が分かれば良いスタートを切れます。

そのため、大きなリードは必要としていなかった様です。

 

ランナーのリードまとめ

リードの距離は約3m30㎝くらいの選手が多いと思います。

しかし、ピッチャーによって大きくしたり小さくしたりする必要はあります。

すごく早い牽制をする投手でも必ず戻れると言う自分のセーフティーリードの距離を把握しておくのは大切な事です。

 

また、リードの準備を早くする事により、考える時間や観察の時間が増えて、視野を広げる事が出来ます。

重心の置き方は、左右バランス良く構えるのが良いと思います。

また、ピッチャーを意識しすぎると自然と重心が前にかかってしまいます。

盗塁する上で、重心が前にかかってしまうと、良いスタートが切りにくく、直線的に進めなくなってしまいます。

左右の重心だけではなく、前後の重心も意識する事が重要です。

 

リードでピッチャーに意識させる事ができれば、バッテリーはランナーを警戒し、配球にストレートが多くなります。

盗塁する上で重要なリードですが、リードによってバッターを助ける事もできるのです。

リードにも野球の楽しさが詰まっているのです。

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