ピッチャーというポジションにおいて、コントロールを良くする事は重要な事です。
どんなに速い球が投げれてもストライクが入らないと意味はありませんし、甘いコースに投げたら打たれてしまいます。
速い球を投げる事はピッチャーにとって大切な事ですが、コントロールを良くする事も大切な事です。
例えば、140キロのストレートを投げる事ができるがコントロールが悪くフォアボールが多い投手と、ストレートは130キロですが、コントロールが良くフォアボールがほとんどない投手では監督はどちらを起用すると思いますか?
これは、130キロですがコントロールが良いピッチャーが起用される事が多いです。
ここではコントロールを良くするポイントや練習方法を紹介したいと思います。
コントロールの重要性
最近では高校生の多くの投手が140キロを超えるストレートを投げています。
スピードだけ見るとプロの選手とそれほど変わりありません。
しかし、高校を卒業した投手がプロ入りし即戦力として活躍できないのはなぜでしょうか。
それはコントロールの違いにあります。
プロ野球の試合と甲子園の試合を見ていればコントロールの差は良く分かると思います。
では、コントロールが良い事のメリットとデメリットを紹介したいと思います。
コントロールが良い投手のメリット
投手のコントロールが良いとどんなメリットがあるのでしょうか。
もちろん投手自身にもメリットがありますが、チームにも大きなメリットを与える事ができます。
投手のメリットには
- 少ない球数で試合を進められる
- ストレートが速くなくても打者を打ち取れる
- 野手のリズムが良くなる
それではそれぞれ詳しく紹介していきます。
少ない球数で試合を進められる
まず最初のメリットは少ない球数で試合を進められるという事です。
コントロールが良い投手はストライク先行になり、フォアボールも少なくなります。
ストライクをどんどん投げれば打者も打ってくるので、少ない球数で打者を打ち取る事が出来ます。
少ない投球数であれば疲労も少なく、肩や肘への負担も軽減されます。
投げ過ぎによる故障の可能性も低くなるので、選手生命の長さにもかかわってくる事になります。
ストレートが速くなくても打者を打ち取れる
速いストレートを投げる事は、ピッチャーにとって魅力的な事です。
しかし、コントロールが良ければコースに投げ分ける事や、変化球との組み合わせにより打者を打ち取る事が出来ます。
キャッチャーもリードがしやすく、ゲッツーが欲しい場面でゴロを打たせるリードができ、試合展開を有利に進める事が出来ます。
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野手のリズムが良くなる
投手自身だけではなく守っている野手にも良い影響を与えます。
ストライク先行でテンポよく投げると守っている野手のリズムが良くなります。
気分良く守備につく事ができるし、守備の時間が短くもなります。
こういったリズムは攻撃にも影響してきます。
コントロールが悪い投手のデメリット
続いてコントロールが悪い投手のデメリットについて紹介していきます。
コントロールが悪いとどんなデメリットがあるのでしょうか。
ここで紹介するデメリットは下記の通りです。
- 球数が増えてしまう
- キャッチャーがリードしにくい
- 野手のリズムを乱してしまう
それではそれぞれ詳しく見ていきましょう。
球数が増えてしまう
コントロールが悪いと四球や死球でランナーを出し、ピンチを作ってしまいます。
与えなくてもよいランナーを出し、自分達のチームがピンチになってしまうにすぎません。
また、ボール球が多くなるので自然と球数が増え、スタミナに大きな影響を与えてします。
さらには肩や肘への負担も大きくなり、故障の原因となりがちです。
キャッチャーがリードしにくい
コントロールが悪い投手は、キャッチャーからしてもリードがしにくいです。
ゲッツーを取りたい場面でゴロを打たせたい時なども、注文通りのコースに投げれず打者を打ち取れる事が出来ません。
それにより、試合を有利な展開で進める事が出来なくなってしまいます。
野手のリズムを乱してしまう
ピッチャーの配球がボール先行し、フォアボールが多くなると野手のリズムを乱し、集中力が保ちにくくなってしまいます。
また、守備の時間が長くなってしまうと、攻撃のリズムまで悪くなりがちです。
フォアボールを出してはいるが、なんとか失点を0に抑えていても守備にも攻撃にも良いリズムを生み出す事は難しくなてってしまいます。
コントロールを良くする3つのポイント
それではコントロールをアップする3つのポイントを紹介したいと思います。
コントロールが良いという事は多くのメリットがあり、肩や肘への負担も減るので故障もしにくくなります。
球を速くする事も重要ですが、コントロールを磨く事もとても重要です。
ここで紹介するコントロールをアップする3つのポイントは
- 踏み出す足のつま先
- 投球フォームを固めリリースを安定させる
- 体重移動を安定させる
それでは詳しく解説していきます。
踏み出す足のつま先
インコースに投げるのか、アウトコースに投げるのかで踏み出したつま先を投げる方向に向ける事です。
つま先を投げる方向に向ける事により、いつもと同じ感覚でインコースとアウトコースに投げ分ける事が出来ます。
つま先を投げる方向に向けると、打者から投げるコースを見抜かれてしまうのではと思うかも知れませんが、つま先の角度はわずかしか変わりません。
そのため、打者がつま先で投げるコースを判断するのはまず出来ないと思います。
踏み込んだ足の場所を変えるのではなく、あくまでもつま先を変える事です。
投球フォームを固めリリースを安定させる
コントロールが悪い投手によく見られるのが、投球フォームがバラバラな事です。
そのためリリースポイントも安定せず、制球力が乱れてしまいます。
投球フォームを安定させるには、ピッチングを支える下半身の強化や、フォームを安定させるためのシャドーピッチングなどを行う必要があります。
体重移動を安定させる
体重移動を安定させる事は、制球力を上げるだけではなく、速い球を投げる事にも繋がる重要な事です。
下半身から作り出される力を、いかにリリースポイントに伝えるか。
また、それをいかに安定させてできるか。
これができれば自然と制球力は高まり、ストレートのスピードも増すと思います。
制球力を磨く練習方法
それでは制球力を磨く練習方法について紹介します。
コントロールはいきなり良くなるというものではありません。
毎日の地味な練習の積み重ねが体を鍛えたりフォームを整えたりしていきコントロールが良くなっていきます。
そのためにも毎日の練習を積み重ねる必要があります。
ここで紹介するコントロールを磨く練習方法は
- シャドーピッチングをする
- リリースポイントを良くする
- 下半身を強化する
それでは詳しく解説していきます。
シャドーピッチングをする
バッターが日々素振りをしてバッティングフォームを固めるように、ピッチャーはシャドーピッチングをしてフォーム固めをします。
シャドーピッチングをする時は、
- 体重移動を意識する
- リリースポイントを意識する
- 腕の振りを意識する
など、どこに重点を置いてやるのかが重要になってきます。
試合になると緊張や疲労により、投球フォームにズレが生じます。
そのわずかなズレがフォームのバランスに響き、コントロールに影響してきます。
ですので、シャドーピッチングでフォームを固める事はとても大切なことです。
さらに、実践をイメージし試合で打者に投げている事を想定して行うとより効果が高いと思います。
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リリースポイントを良くする
シャドーピッチングも重要ですが、リリースポイントを安定させるにはやはり実際にボールを投げる必要があります。
しかし、毎回同じ位置でリリースしているのかを確認するのは難しいところです。
リリースポイントを確認するために、ビデオで投球フォームを撮り確認する方法もありますが、便利な野球用品もあります。
これを設置する事により、リリースポイントを意識した投球ができ、安定度が増すと思います。
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下半身を強化する
下半身はピッチングフォームの土台となります。
下半身を強化することは、ピッチングフォームを安定させる事に繋がります。
基本的な練習方法はやはり走り込みをする事です。
ピッチャーの走り込みといったら長距離を走るイメージがあると思います。
もちろん長距離のランニングも大切ですが、短距離のダッシュも大切です。
長距離も短距離もバランスよく走り込み、下半身を強化しましょう。
また下半身の強化をするトレーニング道具もあります。
こちらのトレーニング道具なら雨が降った時などは屋内で使用する事ができます。
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ピッチャーのコントロールまとめ
ピッチャーのコントロールをよくする3つのポイントと練習方法を紹介させて頂きました。
まず知っておきたいのがコントロールが良い場合と悪い場合でのメリットとデメリットです。
コントロールが良い投手のメリット
- 少ない球数で試合を進められる
- ストレートが速くなくても打者を打ち取れる
- 野手のリズムが良くなる
コントロールが悪い投手のデメリット
- 球数が増えてしまう
- キャッチャーがリードしにくい
- 野手のリズムを乱してしまう
コントロールが悪いと、いかに速いストレートを投げようが、切れ味鋭い変化球を投げようが台無しになってしまいます。
コントロールを良くする3つのポイントは、
- 踏み出す足のつま先
- 投球フォームを固めリリースを安定させる
- 体重移動を安定させる
制球力を磨く練習方法
- シャドーピッチングをする
- リリースポイントを良くする
- 下半身を強化する
コントロールが良い人はセンスもありますが、練習量という努力で制球力をあげる事は出来ます。
制球力を磨く事に上限はないので、常に制球力を磨く努力は必要だと思います。