U-18ワールドカップの3位決定戦で清宮はデッドボールを受けました。
3位決定戦のカナダ戦の結果は8-1と日本が大量リードで勝利しています。
デッドボールを受けたのは9回表の最終回で、清宮は高校最後の打席でした。
このデッドボールは報復死球という噂がありますが、なぜ報復されたのでしょうか。
ここではこのデッドボールについて解説したいと思います。
清宮の報復死球について
清宮高校最後の打席
3位決定戦のカナダ戦、9回表先頭打者の清宮は右肩にデッドボールを受けています。
本人は「報復されたんじゃないか」と言っていますが、これは報復死球です。
清宮は左打者で相手ピッチャーは右投手でした。
デッドボールになる場合変化球のすっぽ抜けなどありますが、右投げ投手がすっぽ抜けて左打者にデッドボールすることはほとんどありません。
しかも投げているのはストレートです。
ストレートのすっぽ抜けなんてほとんどありません。
プロと比べると技術が足りないU-18だとしても考えにくいデッドボールです。
清宮デッドボール後盗塁
デッドボールで出塁した清宮は2塁へ盗塁を成功させています。
この盗塁でグラウンドに重々しい空気が流れました。
審判からも何か言われている光景があります。
ピッチャーはクイックで投げておらず、バッテリーは無警戒です。
もちろん清宮選手は足が速くないので、あまり警戒される事はありませんが、キャッチャーが2塁に送球せずあっさりと盗塁を成功させています。
これは意表をついた清宮選手の盗塁ではなく、アンリトンルールを破ってしまったのです。
清宮選手の盗塁は成功したものの、盗塁としての記録はされずカナダの2塁手からも暴言を吐かれています。
清宮デッドボールの理由
清宮がデッドボールを受けた理由は、8回ツーアウト2塁で、自身の打席の時に2塁走者の伊藤選手が3塁へと盗塁をしました。
結果は失敗でしたが、この盗塁がアンリトンルールを破ってしまったのです。
メジャーなどでは大量リード時は盗塁してはいけないとされています。
盗塁の結果は失敗でしが、盗塁した事が暗黙のルールを破り清宮選手は報復を受けたのです。
アンリトンルールについて
ルールブックに載っていない暗黙のルール
実はアンリトルルールはいくつもあります。
- デッドボールで謝ってはいけない
- 大量リードしているときに3ボール0ストライクから打ってはいけない
- 完全試合継続中にセーフティーバンドをしてはいけない
- 報復のデッドボールをするときに頭を狙ってはいけない
- 連続ホームランが発生した次の打者は初球を打ったはいけない
- 味方投手がノーヒットピッチングをしている時は話しかけてはいけない
2001年にメッツ時代の新庄剛志選手は大差でリードしている時3-0からスイングしました。
その翌日新庄選手は報復のデッドボールを受けています。
報復の理由は大量リード時の3-0から打ちに行ってしまったためです。
アンリトンルールの詳細はコチラをどうぞ
➡メジャーリーグ暗黙のアンリトンルールを知らない日本人選手は危ない?!ルールブックに載っていない暗黙ルール紹介
暗黙ルールがある理由
アンリトンルールがある理由は「紳士的」でないという事です。
アンリトンルールの内容をみると顔を潰される事を極端に嫌うメジャーリーガーの気質が分かります
国外で試合をする場合は外国人選手の気質が作った暗黙のルールを守らなくてはいけません。
暗黙のルールあっての野球という事になります。
このアンリトンルールを受け入れ、守る事ができないとメジャーでプレイする事はおろか海外チームとの試合はできません。
カナダ戦での清宮報復死球のまとめ
小枝監督は「暗黙のルールだと知らないでやってしまった」と球審に謝罪しましたが、「18歳以下は大丈夫」と声を掛けられたと言います。
しかし清宮選手へのデッドボールはピッチャーのすっぽ抜けではなく、明らかに狙われてのデッドボールです。
その後盗塁をし、暴言を吐かれていますが、暗黙ルールを破ってしまったので当然の事です。
せっかく大差で勝利したのに、日本の野球選手は紳士的ではないと海外チームは思ってしまったと思います。
将来メジャーも視野に入れている清宮選手であれば、アンリトンルールをしっかりと勉強しておいて欲しい所です。
また、ワールドカップ日本代表として海外試合をするならばチームとしても暗黙ルールがある事を説明し、守らなくてはいけないルールです。
今後は日本の紳士的な野球で海外試合をして欲しいと思います。