ピッチャーの投球には、投球フォームがあったり下半身の使い方があったりしますが、ピッチャープレートにも使い方があります。
このピッチャープレートを上手に使うだけでピッチングの幅が広がり、打者との勝負を有利にする事が出来ます。
プレートのどこを踏んで投げれば良いのか。
やってはいけないプレートの使い方は?
上手に使えば制球力が上がる?
などなど。
ここではプレートの使い方などについて紹介したいと思います。
ピッチャープレートの基礎知識
まずはピッチャープレートの基礎知識について紹介します。
プレートを使いこなすためにも基礎知識はしっかりとつけておきましょう。
ここで紹介する内容は
- ピッチャープレートのサイズ
- やってはいけない事
- ワインドアップ時の使い方
- セットポジション時の使い方
それぞれ詳しく見ていきましょう。
ピッチャープレートのサイズは?
ピッチャープレートは白色で長方形になっている事は分かると思います。
このピッチャープレートもしっかりとしたサイズがあり、少年用と一般用で分かれています。
- 一般用 縦15.2㎝×横61㎝
- 少年用 縦13㎝×横51㎝
若干ではありますが、少年用と一般用ではサイズが異なります。
やってはいけない事
ピッチャープレートの使い方でやってはいけない事があります。
それは、プレートに触れていない状態で投球をする事です。
これは野球規則でも決められているルールで、ワインドアップでもセットポジションでも必ず軸足がプレートに触れていないといけません。
触れずに投げてしまった場合は、反則投球となってしまいます。
ワインドアップ時の使い方
ワインドアップ時は、まず正面を向いた状態でプレートを踏みます。
投球モーションに入る時に、右投げの場合は左足を、左投げの場合は右足を一歩後ろに引きます。
そのあと軸足をプレートと平行にします。
投げる瞬間は、軸足でプレートを蹴る様にして投げます。
この蹴る力が強ければ強いほどボールに力が伝わり、力強いボールを投げる事が出来ます。
セットポジション時の使い方
セットポジションでは、最初からプレートと平行になります。
このとき、軸足はしっかりとプレートに触れていないといけません。
投げる瞬間はワインドアップ時同様に、軸足でプレートを蹴る様にします。
また、平行になっていないとまっすぐに踏み込みづらくなってしまいます。
そうするとフォームが乱れたり、コントロールが乱れたりしてしまいます。
ピッチャープレートの上手な使い方
それではピッチャープレートの上手な使い方について紹介します。
プレートを上手に使えるかどうかというのも投球術を左右してきます。
ここで紹介する内容は
- ピッチャープレートの踏む位置
- 右端を使用するメリット
- 左端を使用するメリット
それぞれ詳しく解説していきます。
ピッチャープレートの踏む位置
まずはピッチャープレートの踏む位置について紹介します。
古い考えでは、右ピッチャーはプレートの右端を踏み、左ピッチャーはプレートの左端を踏むという固定概念がありました。
そうすることにより角度をつけたボールを投げる事ができたからです。
打者目線からすると、背中側からストライクゾーンにボールが向かってくるので打ちにくいという発想があったのです。
しかし、ツーシームやカットボールが流行り出し、これにより背中側からストライクゾーンに向かってくると打者は振りにくくなります。
小さな変化で打ち取る変化球なので、振ってくれないと意味がありません。
そのため、現在では右投げは左端を踏み、左投げは右端を踏むのが多くなっています。
昔とは真逆のスタイルになっています。
日本を代表する投手の田中将大選手、前田健太選手はツーシームを投げる時に左端から投げている事が多いです。
右端を使用するメリット
それではプレートの右端を使用するメリットについて紹介します。
右投手の場合と左投手の場合とそれぞれ解説していきます。
右投手の場合
右端から投げる事により、打者に角度を付ける事が出来ます。
特にカーブなどの変化球は大きく曲がる様に見えると思います。
特にアウトコースへのスライダーなんかは有効になるのではと思います。
左投手の場合
左投手が右端を使用すると、リリースポイントが見えやすくなります。
そのため、ストレート系の変化球など打者が手を出しやすくなります。
バッターに振らせたい、振らせて打ち取りたい時など有効だと思います。
左端を使用するメリット
続いて左端を使用するメリットについて紹介します。
こちらも右投手、左投手とそれぞれの場合で解説していきます。
右投手の場合
右投手がプレートの左端を使用すると打者からリリースポイントが見えやすくなります。
打者からすると打ちやすくなると思うので、バットを振りやすくなります。
ですので、打ち取る為の変化球を投げる場合は有効だと思います。
左投手の場合
左投手がプレートの左端を使用する一番のメリットは、右打者のインコースに角度の付いた球を投げる事ができます。
いわゆる「クロスファイヤー」と言われるストレートです。
インコースへのスライダーなんかは特に打ちづらくなるのではと思います。
プレートを踏む位置でコントロールを安定させる
インコース・アウトコースにきっちりと投げ分ける事ができれば、それだけで打者を打ち取れる可能性は上がります。
しかし、投げ分けるにはそれなりの技術が必要になります。
普段プレートの真ん中を踏んで、真ん中に投げているのであれば、プレートの位置を変え真ん中に投げているのと同じ感覚で投げれば自然とアウトコース・インコースに投げ分けられる事が出来ます。
インコースに投げたい場合(右投手の場合)は、プレートの右端を使用し、アウトコースに投げたい場合はプレートの左端を使用すれば自然とコースを投げ分ける事が出来ます。
インコース・アウトコースに投げ分ける事が難しいという方は、プレートの位置調整してみるのも良いと思います。
プレートを上手に使えたとしても、やはりフォームが固まり安定していないとプレートを上手に使いこなす事はできません。
正しいフォームがあってこそプレートを上手に使いこなす事ができると思います。
プレートを上手に使う練習と合わせてフォームを固め安定させる練習をするのがオススメです。
シャドーピッチングのオススメ練習方法を記載しておりますので、良かったらご覧ください。
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ピッチャープレートを正しく使うまとめ
ピッチャープレートの使い方について紹介させて頂きました。
まずプレートのサイズですが、少年と一般では異なります。
- 一般用 縦15.2㎝×横61㎝
- 少年用 縦13㎝×横51㎝
また、投球する時はプレートに触れていないと反則投球となってしまいます。
プレートの幅は一般用で61㎝あります。
この幅をうまく利用することで、同じコースを投げるにしてもまったく違った球になってきます。
状況や投げる球種によって、右端なのか左端なのか使い分けるとピッチングの幅が広がり、打者との勝負を有利に進められるようになると思います。
ブルペンで投球練習をする時はプレートを踏む位置にも気を使い練習すると良いです。
踏む位置をうまく活用できれば投球幅を広げる事ができます。