野球には軟式野球と硬式野球があります。
小学生や中学生は軟式で野球をする事が多く、高校生からは硬式野球が多いです。
軟式野球と硬式野球の一番の違いは使用するボールですが、ボールが違うだけで同じ野球でもまったく違うスポーツになります。
なぜボールが違うだけでそこまで変化が起こるのでしょうか。
ここでは、なぜボールが違うだけでまったく違うスポーツになるのか分かりやすく解説していきます。
軟式野球について
まず軟式野球の特徴について解説していきます。
ここで紹介する軟式野球の特徴は
- 軟式ボールの特徴
- 軟式ボールを打つ特徴
それでは詳しく解説していきます。
軟式ボールの特徴
軟式野球ボールは、外周はゴム製で出来ていて、A号、B号、C号、D号、H号の5種類があります。
A号は一般用、B、C、D号は少年用で中空ボールで、H号は一般用の充填物の入ったボールになります。
最近はM球というタイプの新軟球が登場しました。
大きさや重さはほぼ変わりませんが、バウンド力が少し低下した感じになります。
M球と合わせてJ球というタイプも登場しました。
今までの軟式ボールを置き換えると
- A号→M球 高校生以上
- B号→M球 中学生
- C号→J球 小学生
こういった感じの分け方になります。
新軟球は今までのボールよりも「投げやすい」「打ちやすい」という意見が多いようです。
軟式ボールを打つ特徴
軟式のボールは中身が空洞です。
なので当たりが強いと一瞬ボールがグニャっと凹みます。
この凹みがボールの反発力を無くしてしまい、ボールが飛ばなくなるのです。
いくら力を使ってボールを飛ばそうと思ってもあまり飛ばないんです。
軟式ボールを飛ばそうと思ったらボールを潰さずにバットで運ぶように打たないと飛びません。
硬式野球について
では続いて硬式野球の特徴について解説していきます。
ここで紹介する内容は
- 硬式ボールの特徴
- 硬式ボールを打つ特徴
それでは詳しく解説していきます。
硬式ボールの特徴
コルク、ゴムなどに糸を巻き付け、白色の馬皮又は牛皮2辺でこれを包み、頑丈に縫い合わせて作る。
重量は5オンスないし51/4オンス(141.7グラム~148.8グラム)、周囲は9インチないし91/4オンス(22.9センチ~23.5センチ)になります。
硬式ボールを打つ特徴
硬式の打ち方は慣れるまではかなり難しいです。
軟式と違う所は『ボールの下を叩いてボールに回転を加えて飛ばす』ことが必要なんです。
インパクトの時にガチンッとボールに力を加える必要があります。
ボールの回転が多いほど飛距離もアップします。
このインパクトの時に力を出そうと思ったら、下半身を上手に使い体全体を使わないといけません。
軟式野球と硬式野球の違い
それでは軟式野球と硬式野球の違いについて紹介したいと思います。
ボールが違うだけでそこまで違いがあるのでしょうか。
ここで紹介する内容は
- 体の成長に合わせている
- ボールのバウンドのスピードが違う
- 体の使い方が違ってくる
- 攻撃の作戦の違い
- ピッチングの違い
- 野球用品の差
それでは詳しく見ていきましょう。
体の成長に合わせている
体が成長中にある中学生までは軟式野球。
ある程度成長した高校生からは硬式野球となるのが日本では一般的です。
軟式ボールは硬式ボールと比べると小さくて軽いため、体が成長していない中学生以下が使用しやすいボールになっています。
しかし、アメリカには軟式ボールの存在はないため小さな頃から硬式ボールで野球をやっています。
体の成長に合わせてボールを変えていく日本と、最初から硬式ボールで野球をしているアメリカでは大きくなってから技術さが出るのかもしれません。
日本にもリトルリーグ、シニアリーグと小学生から硬式ボールを使用して野球をするチームがあります。
やはりプロを意識して野球をやっている人はリトルリーグ、シニアリーグでプレイしている人が多いです。
ボールのバウンドのスピードが違う
軟式ボールは良く跳ね、硬式ボールは跳ねません。
打者の打った打球のスピードは硬式の方が速く、野手の間を抜けていきます。
ボールの跳ね方が違う為、スピード感がぜんぜん変わってきます。
体の使い方が違ってくる
ピッチングに関してもバッティングに関しても体の使い方が変わってきます。
ピッチングに関しては硬式ボールは変化がしやすいです。
ストレートを投げているつもりでもわずかな指先のかかり具合の差で変化してしまいます。
硬式ボールでしっかりとしたストレートを投げるためにはフォームを安定させないといけませんし、体全体を使ってボールを投げないといけません。
攻撃の作戦の違い
軟式ボールは良く跳ねるので、打った時にボールを転がした方がヒットになりやすいです。
しかし硬式ボールは打球が速いので、野手の正面に飛んで行ったらほぼアウトになります。
ですので、ランナーがいる時ダブルプレーになりやすい硬式野球は確実にランナーを進めるためにバントをする事が多いです。
軟式野球でランナーがいる場合はバントをするよりも、叩きつけバッティングをした方がランナーを進めやすいし、打った打者も出塁できる可能性が高くなります。
ピッチングの違い
硬式ボールは軟式ボールとは違いデリケートです。
わずかな指先の感覚でボールが変化しやすいです。
そのため、ストレートを投げるのも最初は大変です。
しかし、軟式ボールと違い、変化球のキレは良くなります。
特にスライダーやシュートなど、ボールのスピードはストレートと変わらず曲がりが小さい変化球は有効的です。
こうなるとキャッチャーがリードする配球も軟式とは違ってきます。
野球用品の差
ボールが違うという事は使用するバットもグローブも違います。
それぞれ軟式用と硬式用のバットとグローブが存在します。
軟式用のバットは軽く、硬式用のバットは重いです。
軟式用バットは10,000円程で購入できますが、硬式用のバットは20,000円程になります。
グローブはそもそも使用している素材が変わってきます。
軟式用グローブはそもそも柔らかく、扱いやすいですが、硬式グローブは捕った時に痛くないように固く出来ています。
そのため、グローブの手入れも硬式の方が難しくなります。
軟式野球と硬式野球の違いまとめ
軟式野球というのは日本で取り入れている独特なスポーツです。
野球の本場アメリカには軟式野球はありません。
小さい頃に野球を覚えた時から既に硬式なのです。
硬式ボールで野球をするために、小さい頃から自然と体の使い方を覚えたり、打球の速さに対応する運動能力が身に付くのです。
日本にもリトルリーグ(小学生)、シニアリーグ(中学生)というクラブチームがあり、硬式で野球をする事ができます。
野球を上達させるには早い段階で硬式野球をする事も一つの方法だと思います。
軟式野球はスピード感もないし、使用する道具もおもちゃみたいな物です。
硬式野球に比べたら軟式野球は『遊び』という感覚に近くなってしまうのではないでしょうか。
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