キャッチャーの見せ場と言えば、盗塁を阻止するスローイングです。
盗塁したランナーをアウトにする事が出来れば、一気にピンチから脱出する事もあります。
ランナーが減りアウトカウントが一つ増えるという事は、ピッチャーからして見ればかなり助かる事です。
また、チームからしてみてもかなり大きなアウトとなります。
キャッチャーのスローイングというのは試合に置いて重要な役割を果たす事になります。
ここではキャッチャーのスローイングについて紹介したいと思います。
キャッチャーのスローイングについて
送球時のステップについて
スローイングするときのステップですが、『ワンステップ』と『ツーステップ』の2種類があります。
ワンステップは左足だけを踏み込み投げるスローイングで、ツーステップは右足でステップしてから左足を踏み込むタイプのスローイングです。
ステップ数が少ないワンステップでのスローイングの方が早い気がしますが、多くのキャッチャーはツーステップでスローイングしています。
ジャイアンツの強肩小林誠司捕手もツーステップでスローイングしています。
ツーステップのスローイングについて
強肩の捕手の多くがツーステップでのスローイングをしているので、ここではツーステップのスローイングを紹介したいと思います。
ツーステップした方が送球動作が遅くなりそうですが、実はそんなことはありません。
ボールを捕ってから送球までの一連の動作がありますが、ツーステップの場合はボールを捕ってからステップするのではなく、ボールを捕る前から送球の動作をしておきます。
具体的には、予めボールをキャッチする前に軽く右足をステップします。
ステップと同時ぐらいにボールをキャッチし、左足を踏み込みスローイングをするのです。
ツーステップのメリットは右足をステップする事で、力強い送球をする事が出来ます。
ワンステップ分遅れないように、ボールを捕ると同時ぐらいに右足でステップをしておくのがポイントになります。
スローイングモーションについて
投球モーションは小さく早くする事がポイントです。
肩がそれほど強くなくても投球モーションを素早くする事で盗塁阻止率を上げる事が出来ます。
捕球したらボールは耳の横から投げ始めます。
ここでポイントとなるのは、捕ってから耳元にボールを持って行くのではなく、耳元にボールが来るようにキャッチングするという事です。
耳元でキャッチングする事ができれば、耳元にボールを持って行く動作がなくなり、より早いスローイングをする事が出来ます。
2塁への送球タイムについて
目標タイムはどのくらい
塁間27、4メートルで2・4メートルのリードをした場合、実際に走る距離は25メートルとなります。
単純計算しても、50メートルを6秒で走る選手であれば3秒で二塁へ到達する事ができます。
メジャーリーグでは、投手のリリースタイムが平均1、3秒、捕手の送球タイムが平均2、0秒で、3、3秒以内に走ればセーフというデータがあります。
さらに送球がそれたりした場合はタッチプレーの時間もプラスしなけらばならなくなります。
盗塁阻止にはピッチャーとキャッチャーが協力しなくてはアウトにできないプレーです。
盗塁阻止率を上げるポイント
素早い投球をし、矢のような送球をしても送球がそれてタッチが遅れてしまったらセーフになってしまいます。
2塁ベースカバーに入った選手がタッチしやすい場所に投げるのは重要なポイントになります。
捕球した場所がそのままタッチする場所であることが一番の送球になりますが、送球するときはタッチしやすい場所に投げる事が良いです。
1塁ランナーが盗塁した場合、タッチしやすい場所は2塁ベースよりやや1塁ベース側です。
3塁ベース側だとランナーが走ってくる方向と逆になってしまうため、タッチが遅れてしまいます。
せっかく素早い送球をし、矢のような送球をしてもこれではセーフになってしまいます。
送球するときにピッチャーの頭の右側を狙うなど、投げるポイントを自分なりに作っておくと良い送球がしやすくなります。
肩に自信が無い場合はワンバウンドで
キャッチャーから2塁までの距離は40メートル弱あります。
ノーバウンドで届くとしても山なりの送球では遅くなってしまいます。
山なりの送球になってしまうのであれば、ワンバウンドで低い送球の方が時間が短縮でき、盗塁阻止率が上がります。
目的はノーバウンドで投げる事ではなく、ランナーをアウトにする事です。
自分の方に合った方法でスローイングすると良いと思います。
盗塁阻止率が上がるキャッチャーのスローイングまとめ
盗塁を阻止するスローイングは、キャッチャーの大きな見せ場です。
必ずしも強肩でないとランナーをアウトにできないと言う訳ではありません。
ピッチャーとの協力や、投球モーションの技術でランナーをアウトにする事が出来ます。
投手のリリースタイムが1.3秒とした場合、2秒でスローイングできるようになればランナーをアウトにする確率が上がります。