ピッチャーが投球フォームを固めるために行うシャドーピッチングは自宅でも簡単にできる練習方法です。
ボールの代わりにタオルを使って行うのが一般的で、多くの人がタオルを持ってピッチング練習をしています。
何も持たずにシャドーピッチングを行うと肩や肘を痛めてしまう事があります。
ですので、必ず何かを持ってシャドーピッチングをする訳ですが多くの人がタオルを持って練習します。
しかし、タオルを使ってシャドーピッチングをする練習方法は既に古く、もっと効率的で効果的な方法があります。
効率的で効果的な練習をするだけで、今までと同じ時間で成果が出やすくなりライバルに差をつける事ができます。
ではどういった練習方法が良いのでしょうか。
ここではもっと簡単にできる効果的なシャドーピッチングの方法を紹介します。
効果と効率が悪いシャドーピッチング
まずはシャドウピッチングの悪いやり方を紹介したいと思います。
悪いシャドーピッチングとはどんな練習方法なのでしょうか。
ここで紹介する内容は
- タオルを使用する
- 家の中でシャドーピッチングをする
- 靴下を履いたまま練習する
今まで良いと思い多くの人が行っていた練習方法ですが、効果はそれほど高くありません。
ではなぜ良くないのか詳しく見ていきましょう。
タオルを使用する
タオルの端を縛りボールに見立て人差し指と中指で挟み、シャドーピッチングをします。
しかし、タオルを使用して練習すると腕の振りが上から下への動きとなり、ただの上下運動となってしまいます。
本来腕は『ひねり動作』によって振られています。
内側へのひねり動作と外側へのひねり動作を繰り返した腕の振りが本来のナチュラルな姿なのです。
ボールを投げる瞬間のリリースポイント時、ボールを持っている手は小指から前にでています。
そして、投げ終わった瞬間は変化球のシュートを投げたように手首が外側向いています。
これが本来の腕の動きです。
↓手の平が3塁側に向いています。
家の中でシャドーピッチングをする
家の中でも練習できるのがシャドーピッチングの良い所の様に思っている人は多いと思います。
しかし、家の中でのシャドーピッチングは余り効果的ではありません。
家の中では大体裸足でシャドーピッチングをすると思います。
ですが、実際投球するのグランドに出てマウンドでする訳です。
グランドに出たらスパイクを履きますし、マウンドには傾斜があります。
投球フォームというのはとてもデリケートな動作です。
わずかな感覚の違いでコントロールを大きく崩してしまいます。
よくプロ野球投手のインタビューなんかで
『今日はストレートが走っていました。』
『今日は特にカーブの切れ良かったです。』
なんてコメントしているのを聞いたことがあると思います。
同じフォームで投げているのにその日の体調や、わずかな感覚の差でいつもと同じに投げているのにストレートが走ったり、走らなかったり。
変化球が切れていたり、切れていなかったりするのです。
家の中ではスパイクも履きませんし、マウンドの様な傾斜もありません。
この環境でシャドーピッチングをマウンドで投げるとまた違うフォームになってしまうため、フォームが固まらないのです。
靴下を履いたまま練習する
家の中でシャドーピッチングをする事に付随する内容ですが、雨が降った日など家の中でしか練習ができないという事もあります。
その場合は家の中で練習をする事は仕方のない事ですが、ダメなのは靴下を履いたままシャドーピッチングをするという事です。
投球フォームは下半身の力を上半身に伝えていく流れです。
そのため、下半身の使い方、動かし方は重要なのですが、靴下を履いたままシャドーピッチングをしてしまうと滑ってしまいます。
そうなると下半身の力を上半身に伝える事ができず、上半身だけの練習になってしまいます。
ピッチングで下半身を使わず上半身だけで投げてしまうのはスピードボールが投げられないだけではなく、肩や肘を痛めてしまうなど故障の原因となります。
靴下を履かない事で足が滑りにくくなるので、家の中で練習する時はせめて靴下を脱いで練習するようにしましょう。
また家の中でやらなくてはいけない場合は、家の中専用のシューズがあると良いです。
シューズを履く事で滑らなくなり、下半身を使ったシャドーピッチングをする事ができます。
シャドウピッチングの効果と効率が良い練習方法
続いてシャドーピッチングの効果的な練習方法について紹介します。
効果的なシャドーピッチングの練習方法はどんな内容なのでしょうか。
効果の良い練習をするには
- 腕のひねり動作を確認できるオススメ野球ギア
- 家の中でシャドーピッチングする効果的な方法
それでは詳しく見ていきましょう。
腕のひねり動作を確認できるオススメ野球ギア
まず最初に紹介する内容はタオルよりも効果的な野球ギアについてです。
タオルを使用しないのであれば、何を使用すれば良いのでしょう。
それは『ジャイロスティック』と呼ばれる野球ギアを使用する事です。
このジャイロスティックは投げる時の腕の振りがしっかりとひねり動作で振られていると『ピッ!』と音が鳴ります。
正しく振られていなかったら何も音が鳴りません。
タオルを使用して行うと腕の振りを確認する事ができず上下運動になりがちです。
上下運動の動きで腕を振ってしまうと肩や肘への負担が大きくなります。
負担が大きくなるだけではなく、ボールに効果的な力を与える事ができません。
ボールに効果的な力を与える事ができないという事は、指先の力がボールに伝わらないので速い球を投げる事はできません。
しかしジャイロスティックで腕の振りを音でチェックする事ができます。
正しいナチュラルな腕の振りが出来ているかどうかをフォームチェックしながら行う事ができます。
タオルを持つよりも効果的な練習ができるので、シャドーピッチングはジャイロスティックを使った練習がオススメです。
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『ジャイロスティック』の使い方 正しい腕の振りと効果的なシャドウピッチングを行い野球上達する方法
efes / Pixabay ジャイロスティックは、正しい腕の振り方とリリースを身に着けるためにシャドウピッチングをする練習器具です。 よくタオルをもってシャドーピッチングをしたりしている人も多いと思 ...
家の中でシャドーピッチングする効果的な方法
家の中でシャドーピッチングすると、スパイクを履くわけでもないし、マウンドの様な傾斜がある訳わけでもありません。
ですので、フォームを固めるために行うと言うよりは、『下半身の使い方を覚える』練習をした方が効果的です。
先ほど紹介したジャイロスティックを使用し、足は開いて立ちます。
投球動作の時、下半身から動かし腕は下半身の動きに連動して動かす感じです。
力の割合で言ったら、下半身30%、上半身0%です。
上半身に力を入れないため、自然とナチュラルな腕の振りになります。
ジャイロスティック使い方と下半身の使い方の動画
家の中でシャドーピッチングをするならこの方法が効果的です。
タオルよりもジャイロスティックを使用して練習しましょう。
ジャイロスティックの詳細はコチラから確認出来ます。
効果的なシャドーピッチングのまとめ
投手にとってシャドーピッチングとは、打者で言う『素振り』見たいなものです。
打者は毎日素振りをする訳ですから、投手だってシャドーピッチングを行うのは普通の事です。
しかし、間違った方法で練習してしまうと、非常に効果が低い内容になってしまいます。
タオルを使用してのシャドーピッチングは腕の振りが縦の動きになってしまい、本来の腕の振りとは違う動きになってしまいます。
実際腕の振りはひねり動作によって振られているため、タオルで行うシャドーピッチングではナチュラルな腕の振りを無くしてしまいます。
そこで、タオルではなく、ジャイロスティックを使用するのがオススメです。
腕がひねり動作によって振られていると音が鳴るため、正しい腕の振りが出来ているかどうかチェックする事ができます。
また、家の中で行う時はフォームを固めるというよりも、下半身と上半身を連動される練習をした方が効果的です。
シャドーピッチングの今までの目的は『フォームを固める事』でしたが、『ナチュラルな腕の振りを身に付ける事』こそが本当の目的だったのです。
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