ピッチャーは試合前自分い合った調整方法を行い、肩を作り試合に挑みます。
調整方法は各自の方法がありますが、中でも有名なのが「マエケン体操」で、ウォーミングアップには欠かせない動きです。
ベンチ前などで肩を大きく回しながら体操している姿を見た事があると思います。
広島カープ時代に話題となったマエケン体操はメジャーでも話題になっていて、ドジャースの選手には真似する選手も出てくる程です。
動きも特徴的ですが、その効果もウォーミングアップとしては最高なのです。
ここでは「マエケン体操」の効果について紹介したいと思います。
マエケン体操について
マエケン体操の特徴的な動きは、肩の肩甲骨や肘をほぐすために行われています。
肘を大きく動かす事により、肩関節、特に肩甲骨の柔軟性を目的に行っており、ケガ防止にもなります。
マエケン体操の由来
マエケン体操として話題になっているウォーミングアップですが、元は様々はアスリートの動きをコーディネートする野球上達屋の代表手塚一志さんが考案したものです。
「サークルスクラッチ」と呼ばれるもので、手のひらを内側に向けて肘を内側に回していく動きをします。
肘の内側側副靭帯と呼ばれる部分が、手が頭から離れて行けばいくほどこの靭帯が伸ばされ、大きなストレスを受けます。
よく、プロ野球選手で肘を痛めて手術をする選手がいますが、ほとんどの選手がこの靭帯を痛めています。
サークルスクラッチは、そういった故障をしないために考案された動きなのです。
マエケン体操の動き
マエケン体操の動きは、骨盤帯を前後に動かしながらその動きを徐々に上半身に伝えていきます。
肘を外側から内側に動かし、とにかく肘が内側を通る事を意識する事が重要です。
また、右手の肘が左脇の下に入るくらい大きく動かします。
この動きを覚え込ませる事が内側側副靭帯への負担を減らす動きに変わってきます。
マエケン体操のメリット
- 内側側副靭帯への負担を減らす動きにをしている(故障しにくくなる)
- 故障しにくい腕の使い方を体に覚え込ませる事ができる
- 肩甲骨や肘を大きく動かすので温まりやすくウォーミングアップに最適
- 投球時の腕の振りに似ている動きで肩を温める事ができる
投球動作に似ている動きでウォーミングアップする事ができ、故障しにくい腕の使い方を体に覚えさせる練習にもなっています。
ウォーミングアップとしても良いですが、正しい腕の使い方を覚えさせる練習にも効果があるのです。
また、ピッチャーであればシャドーピッチングの練習をしたりすると思います。
シャドーピッチングの時に「ジャイロスティック」を使用すれば正しい腕の振り方を意識しながら練習できます。
このジャイロスティックもマエケン体操の元であるサークルスクラッチを考案した手塚一志さんが作り出したものです。
肩こりやダイエットにも効果がある
マエケン体操は肩関節を柔らかくし、肘を内外に動かすので捻る動きの柔軟性も高める事ができます。
この動きは四十肩・五十肩(肩関節周囲炎)の予防にも繋がります。
また、肩甲骨内側に多く集まると言われている脂肪燃焼に働く褐色細胞が活性化するのでダイエットにも効果的になります。
肩の可動域が広がるので球威が増したり、遠投力が増したりする事が出来るようになったりします。
手を使う野球以外のスポーツや格闘技のパフォーマンスにも効果的です。
見た目は簡単そうに見える動きですが、実際にやってみるとかなり負担のかかる動きです。
これだけ肩を動かすことは、血流もよくなるので肩こりの改善にも効果があります。
MLBマエケン体操の効果まとめ
マエケン体操の動きには怪我を防止させるための動きを体に覚えさせると言う大きな目的があります。
なので、投球前には必ず行いたい動きです。
その動きをする事で、肩関節が温まったりと良いウォーミングアップにもなります。
マエケン体操は投球前には必ず行いたいですね。