元プロ野球選手が高校野球の監督になるという話を聞いた事があると思います。
プロ野球で戦力外通告を受けた元ダイエーホークスの大越基選手は、山口県の私立高校で野球部の監督になりました。
2012年には春の甲子園に出場し、記憶にある人も多いのではないでしょうか。
しかし、元プロ野球選手というだけで誰もが高校野球の監督になれる訳ではなりません。
ここでは高校野球の監督になるためにはどうすれば良いのか紹介したいと思います。
高校野球の監督について
監督は教員が行う?
高校野球の監督の多くは教員が行う場合が多いです。
それは私立であっても公立であっても一緒です。
しかし、教員でないと監督ができないと言う訳ではありません。
高校野球の監督は同じ高校生であっても行う事が出来ます。
高等専門学校などは4年生で卒業する学校が多いです。
その場合、3年生が引退して4年生になった学生が監督になったりする場合もあります。
PL学園は監督不在の中、大阪大会に出場していたりもしました。
監督よりも部長が大切?
監督が学生であっても、不在であったも大会に出場する事は可能です。
では、大切なのは誰なのでしょうか。
それは責任教師になります。
多くの高校では部長と呼ばれている人になると思います。
この部長は教員が行わなくてはなりません。
監督は外部の人が多い?
特に私立高校の場合は、外部の人が監督になるケースが多いです。
野球の経験が豊富で、実績がある人が監督になります。
外部の人が監督になる場合は、学校側から給料をもらい雇われている形になります。
公立高校の場合は、私立高校に比べると予算が少ないので教員が監督になるケースが多いです。
必要な資格について
元プロ野球選手が高校野球の監督になるために特に資格は必要ありません。
しかし、今でこそそのハードルは下がりましたが、前は敷居が高かった部分もあります。
以前は元プロ野球選手が高校野球の監督になるには、中学校、高校で2年以上の教諭勤務が必要とされていました。
このハードルがなかなか高く、元プロ野球選手が高校野球の監督を断念する大きな理由でした。
現在ではプロ・アマ研修を3日間受ければ資格を得られる形になっています。
プロ野球出身の監督
大越基監督
山口県の早鞆高校の監督で、高校時代は仙台育英のエースとして甲子園で準優勝しています。
早稲田大学に進学しましたが、方針が合わずに退学しました。
その後、カリフォルニアリーグのサリナス・スパーズに入団し、秋に福岡ダイエーホークスから1位指名を受けて入団します。
野球指導者になるために、2004年に東亜大学に編入し、スポーツ心理学や指導技術を学び、2007年4月に早鞆高校に着任しました。
厳しい環境から始めたいという事で、あえて選手時代の人脈が無い土地を選びました。
2009年5月に野球指導者として認定される事となり、同年9月から監督になりました。
2011年には秋季中国大会ベスト4に進出し、2012年のセンバツ甲子園出場を果たしました。
金森栄治監督
金沢学院東の監督で、PL学園、早稲田大学、プリンスホテルを経て西武ライオンズに入団しました。
阪神タイガース、ヤクルトスワローズでも活躍し、1996年で現役引退しました。
2001年から西武ライオンズの打撃コーチ補佐をして、和田一浩選手、アレックス・カブレラ選手、スコット・マクレーン選手などを指導しました。
阪神、ソフトバンクの打撃コーチを務めた経験もあります。
2013年、野球解説者として活動しながら、高校生への指導に必要な日本野球協会の指導者講習会を受講しました。
2014年4月に、契約期間3年の条件で、地元の金沢学院東高校の野球部監督に就任し、2015年夏の石川大会ではベスト8まで勝ち進んでいます。
若林弘泰監督
東海大菅生の監督で、高校は東海大相模、大学は東海大に進学しました。
1986年、2年時に最優秀投手を獲得し、日立製作所を経て、1991年ドラフト4位で中日ドラゴンズに入団しました。
プロ入り後、故障に苦労し、最初の3年間は活躍の場がありませんでした。
故障後はチームの若手への世代交代が進み、1997年に現役引退しました。
引退後は佐川急便で5年間勤務し、同じ地元の先輩が岐阜で高校野球の監督をしていることを知りました。
アマチュア野球指導者への思いを意識するようになり、37歳時から2年間名城大に在学し、教員免許を取得しました。
2007年から東海大菅生高校の社会科教師となり、2009年から東海大菅生野球部の監督となりました。
2014年の秋には西東京大会を制して2015年春のセンバツ甲子園に出場しています。
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高校野球の監督、コーチまとめ
高校野球の監督は教員が行う学校が多いですが、外部の人を雇う場合もあります。
特に私立では経験豊富な外部の人が監督になっているケースが多いです。
監督は教員でなくても問題ありませんが、野球部の責任者は教員である必要があります。
監督になるには、プロ・アマ規定の研修を3日間受ける必要がありますが、以前は中学校、高校で2年以上の教諭勤務が必要とされていました。
その頃と比べると今は監督になりやすい状況になっています。
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元プロ野球選手として経験豊富な人が高校野球の監督をやってくれれば、おのずと高校野球のレベルがアップするのではと思います。
高校野球からプロに行く選手も増えると思いますし、プロに行けなかったとしても野球部で教わった礼儀などは社会人になってから大切なものになると思います。
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