野球には「ボーク」という反則行為があります。
投球するときやランナーを牽制する時などは、決められたルールを守らないと行けません。
これは、ピッチャーが不当にバッターやランナーに不利なる行為をすることで盗塁やヒットエンドランなどを阻もうとするのを防ぐためのルールです。
ボークに関する指導は意外と少なく、実際細かい所まで知っている人は少なかったりします。
ここではボークには様々なルールや種類があるので紹介したいと思います。
公認野球規定
ボークとなる場合は公認野球規定で定められています。
定められている項目は全部で13個になります。
- 投手板に触れて、投球動作を途中で止めた
- 投手板に触れた状態で、塁へ送球する真似をして送球しなかった
- 投手板に触れた状態で、自由な足を牽制方向に踏み出さずに牽制した
- 投手板に触れて、走者のいない塁に送球した、あるいはその動作を起こした
- 反則投球を行った
- 打者と正対する前に投球した
- 投手が投手板に触れることなく投球、あるいはそれに関する動作を行った
- 走者が塁を離れていないのに不必要にその塁に送球するなどして試合進行を遅らせた
- ボールを持たずに、投手板に触れるか、跨ぐか、あるいは投手板に触れずとも投球する真似をした
- 正規の投球姿勢をとった後、実際に投球または送球する場合を除いて、ボールから一方の手を離した
- 投手板に触れている状態で、故意か偶然かにかかわらず、ボールを落球した
- 故意四球において、キャッチャーズボックスに両足が入っていない捕手に投球した
- セットポジションで完全に静止しなかった
投球動作
二段モーションとし、投球動作を途中で止める事は反則投球となります。
投球動作中に転倒したり、バランスを崩したりして投げられなかった場合も投球動作の中止にとなるのでボークとなります。
また、打者が打席で構えていないのに投球したり、打者と正対する前に投球するのも禁止されています。
牽制動作
- 両肩が動いた後で牽制をする
- 肩をセンター方向に向けながら牽制する
- 足のつま先を打者に向けて牽制する
- 足を振って、投手板の後縁を越えてから牽制する(2塁を除く)
- セットポジションで完全に静止していなかった
塁上に走者がいるときに投手がボークを行った場合は、全走者に1個の進塁が許されます。
ランナーがいる場合といない場合
ランナーがいる場合
塁上にいるランナー全員が1つ進塁する事ができ、3塁にランナーがいる場合は得点となります。
投球した球に関してはストライク、ボールの判定はされません。
走者は1つ進塁となりますが、打者に関しては特別な処置は無く、ボールカウントはそのままで打ち直しとなります。
ランナーがいない場合
ランナーがいない場合はボークになりませんが、反則球とみなされ「ボール」カウントが1つ増えます。
バッターが反則投球を打ちヒットになった場合や、反則投球でフォアボールやエラーで出塁した場合はそのプレイが生かされます。
球動作中にボールが手から飛び出してしまった場合は、ボールがファウルラインを超えた時は「ボール」を宣告するが、ファウルラインを越えなかった場合は投球とみなされず、何も宣告されません。
ボークとなった動画集
一度セットポジションに入ったのに、プレートを外さずその他の動作をしてしまったためボークとなりました。
セットポジションに入ったらプレートを外さないといけません。
セットポジションに入る時は一連の動作で入らないと行けません。
セットポジションになろうとした時に1度中断してしまったためボークとなりました。
ランナーが3塁にいたので、そのボークにより得点となったシーンです。
セットポジションになってから肩が動いてしまったためボークとなりました。
投球動作に入ろうとしたのか分かりませんが、一度動き出した動作を中断しています。
野球をするなら知っておきたいボークと反則投球まとめ
ランナーがいない時は、ボールカウントが1個増え、反則球を打ってヒットなどで出塁となった場合はその記録が生かされます。
ランナーがいる時にボークをしてしまうと、全走者に1個進塁が許されます。
3塁にランナーがいる場合は得点となるため、ボークをしてしまうとかなり勿体ない事になります。
ヒットを打たれて得点になった場合は仕方のない部分もありますが、ボークで得点になってしまったらヒットを打たれた以上に悔しさが残ってしまいます。
プロ野球の選手でもやってしまう「ボーク」ですが、もちろんルールを知らない訳ではありません。
緊迫した空気の中繰り広げられる試合展開で、思わず出てしまう事なんだと思います。
ボークにならないように常に意識している事が大切ですし、ボークをしっかりと理解していると、相手投手がボークをした時にすぐに気づく事が出来ます。
ランナーがいる時にボークをしてしまうとかなり手痛いですが、自分達が攻撃側の時にボークを指摘できるとかなり攻撃は有利になります。