野球を観戦する時に、テレビであったり実際に球場に行ったりすると思います。
野球はスピード感があるスポーツですが、見ているだけでは分かりにくい部分があります。
ピッチャーの投げた球が何キロだったのかは表示されますが、それ以外の事は分かりにくいのではと思います。
たとえばランナーが盗塁してセーフになった時は、ランナーの足が速かったのかキャッチャーの送球が遅かったのか、もしくはピッチャーのクイックモーションが遅かったのかなど。
これを見ているだけで判断するのはなかなか難しいです。
そこで、ストップウォッチを使用しながら野球観戦をすると、今まで見えてこなかったスピードが見えるようになってきます。
プロのスカウトマンは良くストップウォッチを使用しながら選手を観察しています。
それではストップウォッチを使ってどんな場面を見ると良いのでしょうか。
ここでは5つのポイントを紹介したいと思います。
投手のクイックモーション
まずは投手のクイックモーションのスピードです。
これは盗塁をアウトにする上で重要な事になります。
いくらキャッチャーが強肩で、送球を良い場所に投げてもピッチャーのクイックモーションが遅かったらランナーをアウトにする事は出来ません。
また、ピッチャーがクイックモーションをすると球速が遅くなる可能性があります。
ですので、速いクイックモーションで投げると言う事はかなりの技術が要求されます。
では、クイックモーションが速い投手はどのくらいのスピードで投げているのでしょうか。
一般的に投球モーションに入ってからキャッチャーミットに到達するまでに1.25秒以内と言われています。
キャッチャーの送球が良かったのに、盗塁をアウトに出来なかったらクイックモーションが遅かった可能性があります。
ストップウォッチで計りながら見ると、なぜ盗塁をアウトに出来なかったのかが見えてきます。
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キャッチャーの送球スピード
キャッチャーの送球スピードは、良いキャッチャーであるための大切な条件になります。
計測するタイミングは、キャッチャーがボールを捕った瞬間からセカンドベースに投げて野手のグローブに収まるまでになります。(ランナーが2塁に盗塁した場合)
プロ野球ではこのタイムが1.90秒~1.95秒ぐらいが早いとされているタイムになります。
元ヤクルトスワローズで活躍した古田敦也選手は、2塁への送球タイムが1.80秒を切る程でした。
特別肩が強い訳ではありませんでしたが、どんな捕球体勢からでも素早く送球する事ができました。
その結果、歴代1位の通算盗塁阻止率.462を記録したり、日本記録となるシーズン最高盗塁阻止率.644を記録しました。
➡歴代プロ野球捕手最強ランキングベスト5 強肩、盗塁阻止率、打率、本塁打、通算安打記録など
ランナーの盗塁スピード
ランナーの盗塁スピードを計測するのは少し難しいですが、タイムが分かれば野球を見る楽しさも変わってくると思います。
プロ野球選手で歴代トップクラスのスピードを出しているのは、元阪神タイガースの赤星選手です。
赤星選手の2塁への盗塁タイムは3.20秒で、球界トップクラスになります。
盗塁を阻止するのに必要とされているタイムが3.30秒と言われています。
となると、赤星選手の3.20秒はかなり速いという事がわかると思います。
ランナーが盗塁する時の目安にしているのが、「ピッチャーのクイックモーション」+「キャッチャーのスローイング」になります。
ピッチャーのクイックモーションが遅ければ、それだけ盗塁を仕掛けるチャンスがあると言う事になります。
➡日本ハム『西川遥輝選手』の超一流走塁テクニック 3塁打を量産するベースランニングのポイントとコツについて
打ったバッターの1塁到達スピード
打ったバッターが1塁へ到達するスピードは右バッターと左バッターで変わってきます。
右バッターの場合は4.20秒、左バッターの場合は4.00秒を切るスピードが俊足とされているタイムになります。
ちなみにイチロー選手は1塁到達タイムが3.69秒という事です。
数多くの内安打を記録したのは、このスピードが大きく絡んでいる事が分かると思います。
1塁到達スピードを計測する方法は、バッターが打った瞬間にスタートし1塁に到達するまでになります。
しかし、外野に抜けたヒットの場合はオーバーランをするなどで正確なタイムが計れません。
ですので、内野ゴロの時に計測した方が正確なタイムが計れると思います。
内野手のスローイングスピード
内野手はゴロを捕ってからいかに速く、力強いボールを投げるかが大切であり内野手の見せ場の1つになります。
メジャーリーグのシモンズ選手はマックス158キロを投げる強肩の遊撃手です。
シモンズ選手の1塁への送球タイムは、ショートの定位置から1.5秒台と言う事です。
こんなに速い送球ができたら、ほとんど内安打を許す事がないと思います。
内野手のスローイングスピードを計測する方法は、内野手がボールを計測した瞬間にスタートし、ファーストのミットに収まるまでになります。
ただし、捕った場所によってタイムが変わってくるので、その部分を理解した上でタイムを測定する必要があります。
おすすめストップウォッチは?
野球観戦でこういったスピードが計測できると、今までとは違った価値観で野球を見る事が出来ます。
プロ野球の観戦にストップウォッチを使用するのも良いですが、高校野球で使用するのもオススメです。
それではオススメのストップウォッチを紹介したいと思います。
シチズン ストップウォッチ
良く見るタイプのストップウォッチになります。
ボタンも押しやすく、計測しやすいと思います。
使用しない時は首にかけておく事が出来るので、持ち運びにも便利です。
G-SHOCK ジーショック
普段は腕時計として活用し、観戦の時はさりげなくストップウォッチとし計測する事が出来ます。
ストップウォッチだといかにもという感じなので、さりげなく計測したいという方にオススメです。
時計の機能はもちろん、ストップウォッチや歩数計測機能もついている便利な時計になります。
今までとは一味違った野球観戦をする事ができると思います。
ストップウォッチで野球観戦が楽しくなるまとめ
ストップウォッチを使用して野球観戦をすれば、今までとは一味違った楽しみ方が出来るようになります。
今回紹介させて頂いた5つのタイムは
- 投手のクイックモーション
- キャッチャーの送球スピード
- ランナーの盗塁スピード
- 打ったバッターの1塁到達スピード
- 内野手のスローイングスピード
プロ野球の試合だけではなく、高校野球で使用するのも楽しいと思います。
特に春、夏の甲子園で使用するとさらに高校野球が楽しくなるのではと思います。
オススメのストップウォッチでは
- シチズン ストップウォッチ
- G-SHOCK ジーショック
違うタイプのストップウォッチを紹介させて頂いたので、自分の好みで使用すると良いと思います。
普段何気なく見ていた野球観戦もストップウォッチを使用するだけで、楽しみ方がまったく変わってきます。
野球観戦するときは是非ストップウォッチで計測してみてください。